キープアウト!!
羽風草
規制標識
わたしたちの住む島、北海島(ほっかいとう)。大和国(やまとこく)最北端にある大和国最大の島であり、豊かな大自然に恵まれているだけでなく、人と妖怪が共存している、世界的にも非常にめずらしい島です。
大和歴(やまとれき)一九九九年九月九日九時九分、北海島の氷雪山山頂より妖怪たちは現れました。
妖怪はさまざまな形状をしており、人や動物に似たもの、液状、霧状の妖怪も存在しています。ほとんどが黒色で夜行性、日中は物陰に隠れており、近づけばしゅうしゅうという独特な呼吸音が聞こえます。
普段は人の生活を脅かすことはありませんが、なかには民家に迷い込む妖怪もいます。そのため水や作物を腐敗させたり、野生動物や家畜に憑いておかしな行動をとらせることもあります。そのため北海島では、日頃からの妖怪対策が必要となります。
盛り塩や清水を使って妖怪の敷地内進入を防ぐ「結界張り」、身を守るための数珠や十字架といった「身辺守り」、妖怪に侵入されたときは、北海島庁より発行された免許を所有している妖怪専門退魔士の「お祓い」が有効です。
ほか、妖怪でお困りの際は市の妖怪対策窓口へお気軽にご相談ください。
もちろん妖怪のすべてが人の生活を脅かすものではありません。なかには街灯の役割を果たしているものや、別の妖怪避けとして飼われている妖怪もあります。これらを益妖怪といい、益妖怪を飼う場合は北海島庁に登録申請が必要です。
ーー冊子「北海島のくらし」より抜粋
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