ペルメガナ広報資料

@akaisan1950

これまで築いてきたものが壊れるのはあまりにもはやい。一昨年、我らが祖国メガナの指導者コロドタは不可解な死を遂げた。決してコロドタ政権が素晴らしいものだったかというと、それは違う。後継者となったソシガヤのやり方があまりにも非人道的だったので、そう感じるだけだ。ソシガヤは完全なる独裁体制を構築して、民主主義とは正反対へ走り出した。やがて、自分に対し悪口を言った国民を｢反逆者｣として殺し始め、重い税を掛け始めた。ただでさえ収入の少ない我々は、苦しい生活を強いられる。食事はパンがあればいい方で、食べられる野草の本がブームになったくらいだ。

暗すぎる未来から逃れるために私は無二の親友と共に国から逃げることを決意した。もちろん、国外に出ることは禁じられていて、逃げ出した場合は死刑か終身刑となる。しかし、リスクを背負わずして生きるのは不可能であり、仮にそれが上手くいくとするならそれは挑戦を放棄したことになる。そんな物に生きる価値はない。抗うことが人間としての最高の権利だ。この権利を侵害される国にはいられない。

それから数多の苦難を乗り越え、ウシュ大陸まで逃げることが出来た。話すと長くなるから、脱出劇は気が向いたら話そう。私たちの他にも難民は大勢いる。陸続きのウシュ大陸が難民で溢れかえったのは、言うまでもなかった。