第9話 チャンネル登録1000人突破で視聴料金アップ
『ノースなのに何故東に在るのか?看板娘が可愛かった』
動画がUPされると同時に物凄いアクセスに驚く嵐・・・
コメント欄に書かれた某掲示板から来ましたという文字を見つけ嵐が探してみると・・・
『スレ立ってるやないかい?!』
何故か大阪弁で突っ込みを入れる嵐であった。
その日、旅で疲れた七志は宿にて宿泊し美味しい食事に風呂も在り満足した一日を過ごしていた。
「これで宿紹介したら企業案件で・・・」
『だからそっちの世界の宿紹介してもしょうがないだろ、それよりもなすごい事になってるわ』
寝る前の嵐との通信を行いその某巨大掲示板に専用のスレが立っているとの報告を受けた七志は驚く。
勿論、七志の世界にも5チャンネルと言う巨大掲示板がネットに存在しその存在に近いモノが想像できていた。
『主な内容はその世界の映像が本物かどうかって事みたいなんだけどな』
「偽者なら凄い金掛かってますよね」
その通りで在る、一応プライベートな部分は撮影をカットしているのだがそれでも町並みや住人の姿・・・
今までの映像でもCGを使って出来ない事は無いのだがそれでも莫大な手間隙とお金が掛かるのは容易に想像できる。
どこぞの大金持ちが趣味で作っている映像にしてはクオリティが高すぎるのである。
『それでな・・・言い難いんだが・・・総再生回数500万突破したわ』
「まじで?!」
1本1本の再生回数が100万近くいっている驚愕の事実として驚いているがこれは所期の動画から全てなので最新の動画はまだまだ伸びる。
更に・・・
『おまけになチャンネル登録数が1000人を余裕で超えたからこれからは1再生0.1円入るわ』
「って事は・・・」
『これから預金がっぽがっぽだぜ』
とんでもない話であった。
ユーデューブではチャンネル登録数が1000を超えると動画1再生につき0.025円だった広告料が0.1円になるのである。
実質再生回数の10分の1がそのまま入金されるというわけである。
「すげーなー、とりあえずここの宿代は暫く安泰だな」
『と言うかネタ探して色々提供してくれよ』
嵐もそこから給料として一定額を貰う予定ではいるので今後の伸びは七志に掛かっていた。
「あいよ、それじゃ今日は寝るわ。おやすみ」
『はい、おやすみさん』
こうして寝静まる七志・・・
それをじっくり撮影する嵐・・・
パラノーマル○クティビティと言うホラー映画であるwww
そして、このただ寝ているだけの映像は『未成年の寝顔』と言う題材でショタな女性達の人気を集める事になるのを七志は知らなかった・・・
翌朝、朝食を頂いた七志は片付けをしているエルを見かけて声を掛けていた。
「なぁ、エルちょっといいかな?」
「はい?どうかしましたか?」
「俺さ、魔法の事家庭の事情であまり知らなくてさ。何処かで学べる所無いかな?」
「あぁ、それでしたらまだ東に行った場所に在る魔道館に行かれてはどうですか?」
「魔道館?」
「はい、そこで魔法の学習教室みたいなのやってますから」
「分かった。ありがとうこれはチップだ」
そう言って銅貨1枚をエルに握らせる。
「えっ?でも・・・」
「助かったからお礼さ、受け取っといてくれ」
「はい・・・」
こうして七志は魔法を学ぶ為に一人宿を出て魔道館へ向かうのだがその道中の事であった。
「おら店主約束の日はとっくに過ぎてんだぞ!」
「借りたもの返すのは当然だろうがぁ!」
1軒の雑貨屋の前を通り掛かった時に聞こえて来た怒鳴り声。
七志が視線をやると強面の男が二人怒鳴り散らしていた。
建物の奥で頭を下げている一人の御婆さんが目に入り七志は近付いていった。
「もう少し、もう少しだけ待って下さい」
「そう言ってもう何日目だ?!大体こんな店に客なんて来ないだろ?!」
どうやら借金取りの様だ。
異世界でもこういう光景は在るのか・・・むしろ法整備がされてない異世界だからこそあるのか・・・
七志はそう考えながら声を掛けるのであった。
「すみません、買い物したいんですが・・・」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます