俺のヤンデレ彼女が怖すぎる 第1部

網走 暦 

0章

プロローグ

俺の名は伊勢島拓人、俺は今年高校生になったばかりであり未だに学園に馴染めているかどうかと問われたらまだまだだろうか。


「あ~明日は学校かぁ」


地元の埼玉県入間市にある聖蘭華学園に通う俺は4月6日の入学式から何故か先輩の女子の中で人気で「茶髪碧眼のイケメンが1年生に居る」と裏で言われていたらしい、まあ地毛が茶髪であるのはいいのだが何故碧眼でそんなにも人気になるのかは分からない。


「ま、とりあえずは頑張るかぁ」


俺は部屋で呟きながら部屋のカーテンを開くと薄暗かった部屋には眩しい太陽の光が薄暗かった部屋を明るく照らしているとてもいい朝だ、と思ったのだが・・・。


「いつまで寝てんだぁぁぁ!!!!」


と、俺は叫び、ガバッ!という音と共にすやすや寝ていた妹の掛け布団と毛布を床に投げ捨てると目を擦りながら妹が起き上がった。


「あ、お兄ちゃんおはよう」


「おはようってもう昼だぞ、部活はどうしたんだ」


俺の強制起床でも何故か目覚めがいい妹の夏海。俺の妹であり、この物語の2人目のヒロインともいえる存在で、四季の「夏」に夏の風物詩でもある「海」と書いて夏海。名前の由来は不明だが、たしか「夏の海のように熱い女になれ」というかんじだった・・・だろうか? 現在中学3年生で女子テニス部の部長の夏海だが、今日のように朝寝坊が生業のこいつには部長という大切な役割を任せるのは間違えているだろう。


「あ~今日は自主練だしいいかな」


ぼさぼさの頭を掻きながら笑顔で言う夏海に俺はため息を吐く。


と、まあさぼり気味の夏海だが腕前は相当なモンで夏海は県大会でなんと1位の成績を収めているのだ、しかも夏海のスマッシュは地面にめり込むくらい強力で、一度夏海のボールに当たった選手は全治一ヶ月の骨折になったとか。


「とりあえず起きろ、そして俺と同じ高校に行きたいのならもっと努力しろ」


と、腕を組みながら夏海に言い聞かせると夏海はベットの上で立ち上がったと思うと敬礼をして「任せておいてお兄ちゃん」と笑顔で言った。

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「あいつはいつもあんな感じで高校は大丈夫なのか・・・?」


階段を下りながらボソボソ呟くがまあ夏海に関しては聖蘭華学園にスポーツの方で入学できると思うが心配なのが勉強である、何故なら夏海は「100%スポーツ脳」なのか多項式と単項式の計算すらできないという絶望的な「残念なスポーツ系女子」通称「残子ざんこ」であるから。


「さてと、俺は朝ご飯でも食べようかな」


リビングに来た俺は頭を掻きながら冷蔵庫を開けると昨日の夜に作ったピーマンの肉詰めが何故か一皿だけ残っている、それを見た俺は絶対夏海の仕業だと思いながらもピーマンの肉詰めが乗った皿を取ると電子レンジに入れた。


「あいつの好き嫌いはどうにかならんのか・・・」


中学三年生にもなって未だに小学生並みの体型なのに力だけ人間を超越している、

いやまあそれは別にいいんだがこのままだと栄養失調で夏海が倒れてしまいそうだ。


「お兄ちゃん髪結んで・・・ごめんなさい」


ヘアゴムを持った夏海がリビングにやってきてピーマンの肉詰めを持っている俺の姿を見ると何故か謝ってきた。


「あ、別にいいけどそろそろ年も年なんだし好き嫌いするなよ」


「分かってるけど筋トレしてる方がいいんだよね」


・・・これ以上お前が筋トレしたら地球を割ることも可能になるからやめてくれ。


呆れた顔のまま心の中で呟いていると「ほら、学校に遅れちゃう」と俺の前に座るとヘアゴムを手渡してきた。


「そろそろ俺に任せっきりではなくて自分でも結べよな・・・」


髪も結べない中学生なんて珍しすぎる・・・皆もそうだろう?

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