第11話 正解

「2つ目の試験も合格」


男は満足気に両手をパチパチと叩いた。


頭の中には疑問符だらけで呆気にとられていると、男は続けて答えた。


「肯定も否定もしない。実に理想の回答だ」


彼の顔が満足気ではなく、嫌味な顔に感じた。

そもそも、私は何の試験をされているのだろうか?


ここにいる理由がわからなくなる。


とりあえず、頭に浮かんだ言葉が口を出る。




「はあ、、、?」




「井田戸 小夜くん。君はこの面接の2つの試験に合格した。採用試験を受けたのは君が9人目で、それまでの8人はここまで到達をしな、、、」



「あの、すみません」



申し訳ないが、話の腰を折った。

男は怪訝な顔をして睨みつけてきた。


「なんだね?」


「あの、私まだ名乗ってません」


私がいうと、男が目をパチパチさせて驚いた。




「3つ目の試験も合格だ」



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