スライス・オブ・ライフ

@amigajapan

第一


登場人物

町田とまこ 中3

荒井心優(みゆう) 中3

星野美歌(みか) 中3

柴田大祐(だいすけ) 中3

五十嵐孝一(こういち) 中3

荒井春一(はるいち) 小5

杉原園子(そのこ) 中3

伊藤優樹菜(ゆきな) 中3

その他

荒井沙織(母)

荒井拓也(父)

荒井勝造(祖父) 

季節は、まだ、真新しい初夏五月の末から。

「おねえちゃん、また遅刻するよ~」と、自分も卵かけ御飯を食べながら、弟の春一は、どうでもよさそうに、姉を起こしていた。

「僕、ちゃんと言ったからね~」と、爆睡している姉に、言葉を投げると、弟は、一階におりて行き、「お母さん、お姉ちゃん、起きないよ~」と、一回しか声をかけなかったのに、さも、起こそうとしていたかのように言った。

お母さんは、「また~、もうしょうがないわね」とため息をつくと.「春一は、そのご飯食べちゃって、支度いをしたら、学校に行きなさい。みんな、」と、言った時、「春一くー

ん、俺たちまで遅刻しちゃうよー」と、外から声がした。

お母さんは「あん、もう毎日。早く支度しなさい!」と言葉を強くして言うと、春一は、「やベー、マジ怒られる」と、焦ると、ランドセルを持って急いで家から出ると、「わりー、姉貴を起こそうとしたんだけど」と言うと、同じクラスの女の子が、「ふ〜ん、ほっぺたにご飯付けて?」と「やバッ、ばれた。」と、思い恥ずかしそうに、登校した。

一方、姉の心優は、お母さんが、バンっと部屋のドアを開けると、「心優!いい加減に起きないと、外にほっぽり投げるわよ!」と大きな声でいうと、「ふあぁぁ〜」と、まだ寝ぼけながら、「お母さんおはよう〜」と、呑気に起き上がった。

「何がおはようよ、もう学校間に合わないよ。」と。言うと、心優はボケーとしながら、時計を見ると、視力は両方0.03の彼女には、まだ、七時に見えて、「何言っているのよ、お母さん。まだ全然間に合うじゃん」というので、メガネと時計を渡すと、「え?うそ!マジ?お母さんなんで起こしてくれなかったの?これじゃ遅刻だよ!」と、母に八つ当たりをすると、急いで着替えだした。

心優はとりあえず直ぐに食べれるパンをくわえると、自転車を持ち出し、禁止なのを承知で、こぎ出した。

信号待ちの間、じれじれしながら、パンを、大口で食べ終わると、誰よりも早く走るぞーって、もう歩いている中学生はいないけど。皆、校内に入っていた。

校門に着くと、自転車を職員用の自転車置き場に隠しに行くと、

いそいで玄関に行き、階段を二段飛びで駆け上って行った。

教室まで走って行くと、まだ、先生が、来ていないので、「セーフ!」と、大声で叫んで、教室に入ると、

机に着く頃に、担任の先生が、入ってきて、「みなさん、おはようございます」と、和かに挨拶をした。

クラスメートたちは、自然に立ち、「おはようございます」と言いながら、お辞儀をして、座った。

心優は、「相変わらず、礼儀のいい連中〜」と、少し呆れたように思った。

担任は、「さてみなさん、今度行う二者面談と、三者面談のことについて話します、

この紙、なくさないでね」

と、言いながら配った。

「進路か〜、とりあえず進学出来ればいいんしょ」と紙をつまんでぞうきん持つような指先で、クルクル回していると、

「こらっ!荒井さん。ふざけないで、ちゃんと聞きなさい」と、怒られると、クラスメートたちは、また、荒井かー、と、小声で騒ついた。

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