美味しい話 Memory Taste ~思い出の味~
さー
一品目 シェフとトマトのブルスケッタ
とある日の真夜中、私は怒られていた。
誰にかって?
そりゃもちろんシェフに....
「お前よく調理師学校卒業できたよな。お前はいつもいつも....」
真夜中にキッチンに忍び込んで夜食用にトマトのブルスケッタを作っていたくらいでここまで怒るシェフの頭のなかが見てみたい。(8割が女だろうが....)
まあこういう話は右から左へ聞き流すに限る。
シェフはまだ何か話していたが思い切り無視をすることにした。
この時間がもったいないのでここで紹介でもしておこう。
ここは、私が見習いをしているレストラン。
そしてウルサクわめいているのが私の師匠のシェフ。料理はうまいが、口が悪い。黙っていれば三星だってとれるだろう。
「あ、シェフ味見しませんか」
ウルサイ口にはものを突っ込めとよく言う。
シェフはぶつぶつ文句を言いながらも料理へ手を伸ばし、一つ口へいれる。
「っ!なんでこんなにうまいんだよ!シェフよりうまい料理を作るな!!俺をたてろ!!」
逆効果だったみたいだ。
こんなガキみたいなシェフを持つ見習いほど哀れなものはないだろう。
私はまた無視を始めた。
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