第7話 島さん
無言で行く一行、おっさん一人だけはとてもおしゃべりだ
「なああの滝なんて言うか知ってるか?」
「さあ」
「あの滝はな昔天狗が出て逆立ちして滝に打たれる修行をしていたんだとよ
だから逆天狗の滝って言われてんのさ」
「はあ」
「なあ坊主そうだろ?」
「・・・」
少年は一言も発せずに黙々と歩く
「島さん聞いてもいいですか?」
「あん?」
「関ケ原で何をしていたんですか?」
「天下よ!」
「は?」
「天下を奪いあっとった!!」
「天下」
その瞬間かっと見開いた眼で少年が島さんにとびかかった。
「うあああああああ」
懐に隠していた小刀で島さんに襲い掛かった
その小手を本条がうち少年の暴走を防いだ
まあ本条が防いでいなくとも島も自身の小刀に手をかけていたので
少年の行為は意味を持たなかっただろう
「どうしたわっぱ」
「やっぱりそうじゃ、間違いないあんたが島左近殿じゃな」
「ほうじゃわしが島左近じゃ」
しまさこん、、、ピンとこない
「有名な方ですか」
「あんた島左近を知らんのか」
「石田三成の家臣で西軍一の鬼軍師じゃ」
「大谷殿には負けるがの」
カッカッカと島さんは笑う
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