桜泉女子高校にようこそ!! 俺…男なんですけど
雪の日あおば
プロローグ
倉野 鈴(くらの すず)俺の妹だ…ここは?…あぁ、夢か。しばらくの間この夢を楽しむか。
ーーーーーー2日前ーーーーーーー
「お兄ちゃ~ん!私、高校生だよ!どお?高校生だよ!」
「よく頑張ったな!おめでとう!」
特に偏差値も高くない高校に受かってなぜここまで妹が喜んでいるかと言うと、生れ付き鈴は体が弱く入院して日々の生活を送っていた…
そんな鈴には学校に行ける、ただそれだけでとても嬉しいらしい
「お兄ちゃんは今年もニート?」
「待て待て!その言い方だと俺が毎年家にいるクズ、だと思われるだろ?…確かに高校2年生ともなると…」
「だって間違ってないでしょ?」
「ご最もです…引きこもりです…」
そう、俺が中学校1年の時に母、父、俺達の乗った車が事故に会い、母、父が亡くなった……それがきっかけで外に出れなくなった俺は引きこもりになってしまった理由だ
「お友達出来るかな~♪お友達出来るかな~♪」
「鈴、先に言っておくぞ」
「お兄ちゃんに友達なんてものはいない…況してや作り方なんてものも知らない」
「お兄ちゃんマジで…?」
「この目を見ろ鈴よ、このやる気の無いお兄ちゃんの目を!」
「………へっ」
完全に呆れた表情の妹はスタスタと自分の部屋に帰ってしまった
この生活を保つ為に俺はブログを書いて収入を得ている、こうでもしないと生きていけないからな。何とか食費ぐらいは賄えるようにはなったが難しいなぁ…
外に出るのが嫌いな俺は髪が長く、肌白く、そこら辺の女の子より可愛いのではないのかと自覚してしまう、
「俺…女装すればめちゃくちゃ可愛くね!?」
「鈴!パンツと適当に服を貸してくれ!」
由季は大声で鈴に叫んだ
「お兄ちゃん馬鹿なの~?」
隣の部屋から微かに鈴の声が聞こえてくる
「このふざけたような空間が今はとても心地いいな…」
ーーーーーーーーーーーーーーー
登校初日
「お兄ちゃん行ってきます!!」
「あぁ~!行ってらっしゃ~い!気を付けてな~!」
眠さ混じりの声で見送りをする由季だった
「さって~、俺はそろそろ寝ようかな。」
ベッドに入りブツブツと独り言を言いながら眠りに付きチクタクチクタクと時が過ぎて行くのであったーーーーーーーー
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