おとこのことおんなのこ

第一部の終わり頃あたりを読んでいれば大丈夫かもしんない感じ。

適当ですみません。




**************




 ぶーたんはー、ほんとうはおとこのこなの。

 でも、シウが、おんなのこがいたらいいなーってかみさまにおねがいしたから、ぶーたん、おんなのこになっちゃったんだって!

 こういうの、せいてんかんっていうんだって!

 すごーい!


 え、ちがう?

 うーんと、うーんと。

 ……クロのいうこと、むずかしいの。

 こぶんのおやぶんも、へんなこというし。


 おやぶんはー、フェレってよばれてるけど、ぶーたんにはおやぶんってよぶようにいうのよ。

 おっちゃんたちもおやぶんのいうこと、よくきくんだぞっていってるの。

 おっちゃんたちは、ぶーたんのこといっぱいかわいがってくれるからすき。

 こぶんはえらいなーってほめるのよ。

 にくくれ、っていったらがふがふわらってうれしそうだから、ぶーたんはおっちゃんたちに、にくくれーっていうの。わかんねえよ、っていうのに、おにくくれるんだ。

 それに、ぶーたんがぶつかってもうけとめてくれるし、おっちゃんたちだいすき。


 あ、おっちゃんたちがね、ぶーたんにおとこのことおんなのこのちがいをおしえてくれたんだよ。

 ええと、なんだっけ。

 わすれちゃった!

 でも、おっちゃんたち、ないてたの。

 だまされたんだって。

 ええと、おかまならおかまっていっておかないとだめなんだって。

 べつのおっちゃんは、おかまでもいいっていってた。

 んーと、やさしいんだって。つくしんぼなんだって。

 おいしいのかな。

 え、ちがう?

 クロ、むずかしいの。

 つくすっこ?

 んーっ、もういい! わかんない!


 おやぶんにあそんでもらおうっと。

 おやぶんは、とってもやさしくていっぱいあそんでくれるの。おもちゃはくれないのね。

 でもそれは、あにきだからなんだって。

 あにきっていうのは、ええと、えらいってこと。

 おやぶんっていうのも、えらいってことだって。

 えらいってすごいんだね。

 クロは、シウがいちばんえらいんだよっていつもいってる。いうこときかなきゃだめって。

 もちろんきくよ!

 ぶーたん、シウだいすきだもん。


 シウはねえ、なんだかあったかいの。

 ぶーたんが、ぶーたんはおかまなのーっていったら、へんなかおしてわらってなでなでしてくれたし。おこんないの。

 おいしいのいっぱいたべさせてくれるし、けづくろいもうまいのよ。だれよりもいちばんだから、たぶん、かみさまなのね。

 かみさまってものすごーくえらいひとなんだって。

 あれ、でも、ぶーたんをせいてんかんしたの、かみさまだっけ。

 んー。

 じゃあ、シウがぶーたんをおんなのこにしたのかなあ。



 え、ちがうの?

 クロのいうこと、わかんないの。フェレはどっちでもいいっていうし。

 どっちってなに?


 フェレとクロはおとこのこだって。

 ぶーたんとおなじだねっていったら、ぶーたんはちがうっていうの。

 せいてんかんしたからね!

 そしたら、シウがね、ものすごくへんなかおしたの。

 なになに?

 

 え、それ、まちがいなの?

 なにが?

 えっ、ぶーたん、おとこのこじゃなかったの!?

 

 だれにおしえられれれれ?

 んーと、えーと、ひげぼーぼーのおっちゃん!


 え?

 あのねえ、かおがあかかったよ。うん、おちゃけくさかったの。おちゃけ、へんなにおいだよねー。

 でも、くさいにんげんはぶーたんにおやついっぱいくれるのよ。

 あと、こぶんとはなにか、おしえてくれるの。せんせーだよ。

 せんせーっていうのはね、えらいんだって。

 だから、いうこときくの。


 あっ。

 シウのかお、へんになっちゃった。

 ……なんだかしっぽがふにゃふにゃしちゃう。おしりがぺたんとついちゃった。

 シウ、たまーにおこるの。おこるとこわいの。

 どきどきするから、ぶーたん、しっぽをかむの。


 しっぽをくちにいれてたら、ふにゃふにゃがなおってきた!

 えーと、シウがまた、じんもん? してきたの。

 クロ、じんもんってなあに?

 え?

 もう、わかんない!

 シウがこっちみてね、っていうから、しっぽをかんだまま、うん!っておへんじしたよ。


 シウはね、おっちゃんがどんなだったかきくから、ぶーたん、がんばっておもいだしたよ。

 それからね、おもいだしてえらいねー、っていわれたの。

 ぶーたん、えらい!

 すごい!

 そしたらねえ、シウがぶーたんのかおをもみもみして、じいっとみてきたの。


 それでね、ぶーたんはね、さいしょからおんなのこだったって、いったの!

 せいてんかんはしてないんだって!!

 ぶーたん、おとこのこじゃなかったんだってー!!


 でもー、ぶーたん、よくわからないの。

 せいてんかんはおいしいのかな。おいしくないのかな?

 おとこのことおんなのこって、なあに?


 シウが、うえのほうみてから、あーとかうーとかいって、またぶーたんをみたよ。

 それでね。

 ぷらぷらしてるのが、おまたにあったらおとこのこなんだって。

 へー。

 シウもぷらぷらついてるね! ちっちゃいやつ!

 そっかあ。ぶーたん、ついてないや。

 なーんだ!

 やっぱり、シウはえらいなー。



 ……あれ?

 ねえねえ、シウ。でもクロにはぷらぷらないよ?

 

 そしたらシウは、とりはべつなのっていった。

 えー。

 クロはおどってるし、ぶーたん、もうわかんない!


 シウは、とにかくぶーたんはおんなのこだからねっ、っていって、あたまをがしがしてくれたよ。これ、すきー。


 でも、なんだかよくわかんないことばっかりで、ぶーたんあたまがぽんぽんなの。

 そのとき、クロがいったんだよ。

 ぶーたんには、ブランカとこぶんとはむしっぽとかわいいってなまえがあるでしょ、って。おとこのこもおんなのこもせいてんかんもおかまも、にたようなことだよ、だって。

 そっかあ。わかった。

 クロ、かしこいね。

 フェレは、どうでもいいっていうから、おばかなのかもね!

 シウがおばかかわいいっていってたから、たぶん、いいってことだよね!

 ぶーたんも、かしこいか、えらいか、おばかかわいいがいいなあ。


 シウにいったら、そうだねえっていってまたあたまをがしがしてくれた!

 シウ、だいすきー!!

 






---------------------------------------------------

似たものきょうだいなので、フェレスと思考回路が似ています。


クロは物分りがいいわりに、たまにやらかすタイプ。

面倒くさくなると放り投げる癖は、シウ譲りです。

第二部の方でもひっそりと何かやってます。


ブランカは「ぶーたん」「ブランカ」「子分」「はむしっぽ」「かわいい」という風に自分の名前を認識しています。

彼女からみてフェレスは「フェレ」「子分の親分」「おバカ可愛い」「猫たん」が名前です。

クロのことは全員がクロと呼ぶので、ほぼクロとして認識。一応「鳥」だとも分かっています。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る