第28話:キツネかタヌキ

 お里も着物を股の所で押さえ、

「何をご無体な……」

 と必死の抵抗。


 しかしスケベ~ジジー今度は、お里の尻をペロ~ンと撫でた。


「いっや~ン」とお里。

「何、すんですか~」

 怒り心頭の六平。


「何々、幽霊じゃなけりゃぁキツネかタヌキかもしれね~。

 尻、触ってシッポがね~か、確かめたンだ」

 おいおい、スケベ~ジジーよ。

 ただ、お前さんが尻を触りたいだけだろ~って……


 ねぇ、旦那…… あ、そう奥方がね……

 こう、頭に角が二本……

 ハハ…… 面目ない(笑)」

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