第25話:美人の幽霊

「六のトコに美人の幽霊がとついで来たってはなしは、あっと言う間に長屋から長屋へ広がって……


 神田界隈かいわいじゃ、知らぬモノがいないって具合で……


 長屋のスケベ~ジジーたちは、

「よ~よ~、六~。お前さんトコに、エレ~ベッピンの幽霊が来たンだってな」


「え、いえ、お里さんはレッキとした女の方ですって」


 そりゃ、もう朝から何度も説明する始末で……」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る