第10話:匂い立つ女

「いっくら真面目だって六平も若い男……。


 そりゃぁ、匂い立つような美女と一緒の布団に寝て、さらに手を持たれ汗の滲んだ太ももに押し当てられたらたまらない。


 汗はダラダラ、ノドはカラカラ、心の臓はドキドキ、あそこはビンビン、もう居ても立ってもいられない。


 じゃぁ、眠むっちまおうってワケにもいかず悶々モンモンとした状況。


 お里に持ってかれた手は、じっとりと濡れた秘密の花園へと導かれていくじゃありませんか。


「ちょっ、ちょっ……」

 いまだに真面目な六平は、このに及んでもまだ抵抗する。


 初夜の生娘じゃあるまいし……

 ねぇ、旦那……(笑)」

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