第14話 姉の働いた休日

 その日、姉は仕事が休みで珍しく遊びに行かず家にいた。逆にいつも家にいる母は出掛けていたが、それもおやつの時間には戻ってきた。

 帰ってきて早々、姉は母に言った。


 「はぁ~疲れた~」


 そんなに何したんだろう。家事でもしといてくれたのかと思い母は尋ねた。


 「そんなに疲れるくらい何したの?」


 「宅配が2件来たから受け取った。居留守を使おうかと思ったけど再送させるのは可哀想だなぁと思って」


 「…………」


 いつもその倍以上の来訪者を相手する母は何も言えなかった。

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