前のエピソード――ここでやっと最後のメインメンバーの登場‼え？あなたたちも⁉　1　詩羽&英梨々

私はお兄ちゃんに、わざわざこのマスターアップ前の忙しい時期に、もっと大きな遊園地でも見て絵の参考にしたらどうなんて言われたので、大阪に来ています。

まあ先輩が巡璃ルートをなかなか上げてきてくれない間に、他のルートはほとんど終わらせてるのでそこまでスケジュールがきついわけでは無かったんですけど。

で、お兄ちゃんに言われたのが一昨日で、その場で電車の切符をくれたんですけど、その時点で私に断る権利なんて無いと思いません？まあいいんですけど。

そんなわけで今は大阪です。私はねずみさんのところ（ディズ○ーランド）でも良かったんですけど。で、もらった切符もおかしくて、切符の行き先は大阪かと思いきや、まあ大阪ではあったんですけど、日時が昨日じゃなくて今日になってて、昨日は京都までしかもらえなかったんです。何でか気になったのでお兄ちゃんに聞いてみたら、

｢明日は氷堂さんのicy tailのライブハウスツアーを京都でやるからね。それも見てもらおうと思ってさ｣

とか言って、ライブのチケットも渡してきました。

まあそんなことがあって、昨日は美智留先輩達のライブを見に行ったんですけど、私は気づかれてなかったとは思うんですけど、ステージに恵先輩が立ったのには驚いちゃいました。しかも、辺りを見たら倫也先輩まで‼私はここで、先輩達が2人きりで旅行をしていることに気付いたので、人混みに紛れて後をつけることに……しようとしたら見失ってしまったので、そこは諦めて、今日泊まるホテルに移動して、次の日に備えました。

｢……う～ん。…ん？……あ‼｣

やってしまいました。寝坊です。時計を見ると既に昼の12時を過ぎていました。私は慌てて支度して、ホテルから一番近い大阪への路線だった、京阪に乗って、お兄ちゃんから言われていた乗換駅の京橋に向かいました。この時私は、自分に向けられていた1つの視線に気づけていなかったんです……

そして私は、無事に京橋に着いてすぐに、トイレに向かいました。そして、手を洗っていたときでした…

｢……こんなところで何してるのかな？出海ちゃん｣

｢め、恵先輩⁉……別に深い意味はなくてですね。兄に言われてUSJに絵の参考に行こうとしてるところでして｣

後ろから声をかけてきたのは、恵先輩でした。