「歪な陽炎」

煩先生

 

踏切の赤が

裡で喧騒し

嘆願は潰れ

真実を病む


右足拾って

線路で弱る

愚かな夏が

僕を蝕めど


水仙の白が

喉で独奏し

約束は暴れ

遠景を往く


箱庭穢して

毛布で氷る

静かな朝が

僕を導けば

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

「歪な陽炎」 煩先生 @wazurai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ