第6話ダンジョン攻略で晩餐を! 3
アクセル郊外より東へ向かうとそのダンジョンは顔を覗かせる。まるで、岩山が口を開き何かを待っているかのように思える洞窟。冒険者じゃなくとも心踊り冒険心をくすぐられる場所だが、まだ誰も中の調査をしていなかったらしい。確かに、討伐関係のクエストに比べたら比較的に楽なのかもしれない。……普通のパーティだったらの話だが。
「これでは爆裂魔法も放てませんね」
はい、この時点で火力が足りない。
「待って…洞窟…なの」
トラウマスイッチ入りましたね、はいこれで入れるのは1人だけ
「アクア?お前がやりたいって言ったんだよな?そうだよな?なぁ?ということはどうあってもお前は行かなければならない。いいか?行かなければならない」
「待って。カズマさんそんなこと言ってまた私をダンジョンの奥で置いてけぼりにするつもりでしょ…あの暗くて狭いダンジョンに置いてけぼりでモンスターに襲わせるつもりなんでしょ?!知ってるわよどうせまた潜伏スキルを使って私を囮にするんだわ!そしていつものように私が泣かされるのも知ってるのよ!もう一思いに殺せぇぇええええっ!」
あ、はい…そうじゃなくて言いたいことはまた別のことなんだが…。
「報酬」
「行くわよ!」
ちょろい。
「めぐみん、入り口の監視を頼んでいいか?いつどこからモンスターが湧くとも限らないし何よりお前がここにいることで万が一の時助けを呼びに行けるだろ?(何より爆裂魔法をこんなところで放たれた日には瓦礫に埋もれてエリス様の所へ直行になるだろうし)…とにかくお前を信頼しての頼みなんだ」
「なるほど、確かに私が控えにいることで安心して攻略できますからね。何より、こんな場所で爆裂魔法を放ったらダンジョンが吹き飛んでしまいますし」
こういう時に頭がキレるのは中々助かったりする。
「よし、それじゃあアクア、行くか」
「さっさと終わらせるわよー!」
言うまでもなくやる気なのは個人的に助かるがこのやる気が空回りでないことだけを祈りたいものだ。
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