第1話

第1話 #1「何気ない朝の始まり!」

 2016/4/6


 小鳥の可愛い鳴き声とスマホのアラーム音が聞こえてくると共に目が覚める。ゆっくりと目蓋を開けると目の前は真っ暗。だが、徐々に目が慣れてくるとうっすらと視界が明るくなってくる。


 目の前には、薄白色の天井が広がっている。意識もはっきりとしてきたので、ゆっくり体を起こす。体を起こして周りを見渡すと教科書やらマンガやらが混雑に置かれた机、マンガ、ゲームソフト、Blu-ray等が置かれてある本棚、壁にはアニメキャラが描かれたポスターが多数貼られている。間違いない。ここは、自室である。


 その事を理解し、時計を確認する。今は、7時30分を超えているようだ。昨日は、2時前に寝たので、5時間半は、寝れただろうか?いや、5時間半しか寝ていないのか。そう思うと少し眠気が増してきた。


 二度寝したいところだが、今日から高校初日なので遅刻したくはない。今寝てしまうと爆睡して起きないかもしれないので、ここは、我慢するしかない。


 昨日(時間的には、今日)は、好きなアニメの放送日なので、どうしてもみたかったのだ。「明日から学校なんだから我慢しなきゃダメだよ!」と、一人っ子の男子にはたまらないであろう妹からの説教を受けた。大体、面白いアニメに限って遅い時間にやるのはどうなのだろうか? と思ってしまう。ああいうのは、ゴールデンタイムにやって欲しいものだ。


 そんなことを思っているとまた眠気が襲ってくる。このままだと無意識に眠りに落ちてしまいそうなので、ベットからでる事にした。ベットからでるとすぐに自室からでる。朝ごはんを食べる為にリビングに向かうためである。


 リビングにつくとテーブルに書置きが置いてある。書置きには、「お兄ちゃんへ 私、もう学校いく時間だから朝ごはんはテーブルに置いてあるから冷めてたらチンして食べてね♡ 梓より」と書いてある。


 なぜ、手紙風に書いてあるのかとか、兄に対してハートマークを付ける意味とか思うこともあるが朝めしは作ってくれているようなので、早速、朝めしを手に取る。まだ、冷めていない様だった。


 今日の朝めしはベーコン×2枚に卵焼きに味噌汁という在り余りで作った様なメニューである。だが、とてもいい匂いがして食欲を注がれてしまう。


 ---10分後


 朝めしを早めに食べ終え時間を確認する。まだ8時まえのようだ。学校は8時45分までなので、まだ少し時間に余裕があるのでシャワーでも浴びよう。そう思いリビングをでる事にした。


 ---さらに15分後


 シャワーを浴びた、着替えをした、歯を磨いた、学校に行く準備もできている。少し早めだが、友人の丸岡と約束をしているので早めに家をでる事にした。


 佐藤和彦15歳。高校生活初日の序章である。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る