お嬢様が家政婦に!?

@andi

第1話 お嬢様帰国

世界には三大集団がある。これはそのうちの五十嵐集団のお話。五十嵐集団は100年前にできた大企業で、今日は記念すべき三代目のお帰りなのだー!

「社長、カーテンはあなた様のおっしゃる通り紫に、お茶は40度に保温、ドアは回転式に変え、新聞は上からフランス語、スペイン語、ドイツ語と机に置きました」

「今の会社の仕組み、会議の時間の資料をあとでもってこい」

「すでにここに」

「……結構使える人だな。残したいけどあんた田中経理のスパイとなるとね…」

「社長、ご心配なく。私仕事と私事は分けてますので」

「…まあいいだろ。ここに星 涼介という人はいるか?」

「えーと、はい、確か63階にいます。呼びますか?」

社長がうなずいたのを確認し、あかりは出ていった。

しばらくして……、

「社長、私をお呼びですか?」

「おいおい、まだわかんないのかよ!私だよ私、よく見て」

「うーん、…ってお前かおりじゃねえか‼高校ぶりか!お嬢様がいまは社長かよ!!」

「いまさらかよ!全く涼介は反応遅いな」

「反応遅いって高校ぶりだよ!てかかおりお前大丈夫なのか?事情は聞いてるぜ」

「……。それより涼介お前結婚した?」

「え、な、ないけど」

「そうか。彼女はいるか?」

「え、い、いや、付き合っては別れて…」

かおりの突然の問いに涼介は戸惑った。が、それを全く感じないように、

「それなら調度いい。私もあんたも単身。結婚しようか」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る