変じ・・・変わった人の巣窟音楽大学で、僕がみたもの、出会ったもの。
モルべナ
第1話 こんなはずでは!(SE:ドンガラガッシャーン)
こんなはずでは。
こんなはずではない。
僕が思い描いていた音大生活はこんなんじゃない。
僕は今、生まれて初めて入った音楽大学で、生まれて初めての西洋音楽史の授業を受けている。
右隣りでは、
大学生活の一体どこで必要なのか三輪車を横に携えて授業を受ける青年あり。
左隣りでは、
リカちゃん人形の髪の毛を丁寧にとかしている女史あり。
右斜め前には、
昔よく駄菓子屋で見た、息を吹くとピョローッと伸びる笛のおもちゃで遊んでいる女史あり。
そして左斜め前には、目を血走らせてズダダンダンと音ゲーをプレイしている青年あり。
なんだこれは。
なんなんだこれは。
音楽大学というのは、
音楽大学というのは、
もっと気品の溢れ、優雅、かつ真面目なものではなかったか。
僕は顔を真っ青にしながら、変人に囲まれたこの教室で、
必死に何かを祈っていた。
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