詩集＜エンゲージ＞

ありがとう

ずっと手を離さずにいてよかった

長い時の間で

近づいたり遠のいたり

身体と心のアンバランス

何度も危うくなって

何度も見失いそうになった

そのたびに

胸の奥でカチリと音がした

何かを思い出すための

鍵を開ける音

でも

何度も開かれたその箱の中身の

本当の姿に

僕は今まで気がついてなかった

数えきれない出会いの中で

僕が君を選んだのはなぜ？

君が僕を選んだのはなぜ？

答えはいつも

そこにあったのに

ずっと手を離さずにいてよかった

ずっと手を離さないでいてくれて

よかった

いままでいっぱいありがとう

そして

これからも いつまでも

ありがとうを伝えさせて