カプセルトイ

鈴一歩

羽の生えた天使

目を奪われていたんだ

風にそよぐ髪がきれいで


息をひそめていたんだ

この瞬間が 終わらないよう そっと

邪魔になるなら

僕は物言わぬ石になる


言葉をかける 飛ぶ寸前の綿毛に

一緒に連れて行って、ここではないどこかに。

笑う君が愛おしい


叶うなら僕も大空に向かって飛び立ちたい


羽の生えた君はきれいで

青い空に溶けて消えそう



目を奪われていたんだ

風に舞う君がきれいで


声をだせずにいたんだ

その瞬間が せまっていて ずっと

傍にいられるなら

僕は何にだってなれる


願えるなら僕もその空の元に連れて行って


羽のない僕はあまりにも

無力でこの青い空に負けそう

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