第32話 1/7

「いやぁ、七草がゆか。なぜ七草なんだろうか。」そう言いながら男は七草がゆを口にする。

「爪を切りますよ。ご主人様♡」ここはメイド喫茶なのである、

「おお、爪を切ってくれるのか?だがまだ伸びてなくてね。遠慮するよ。」「じゃあちょっと伸びてるところ切らせて下さいね♡」メイドは是が非でも切ろうとする。

「お!おう。そなたは何故そんなに切ろうとするんだ?」

「今日は爪切りの日ですから。今年も風邪ひかないように七草のローションを塗りますよ。終わったら。」

「そういえば七草って何で七草だったかですよね。昔中国では、元日は鶏、2日は狗、3日目は猪、4日目は羊、5日目は牛、6日目は馬、7日目は人、8日目は穀をそれぞれ占って新年の運勢を見ると共に大切に扱っていたんです。そこで7日目は人なので、人を大切にする。労わるという意味で七種菜のスープが飲まれるようになって、日本に入ってから七草粥として定着したんです。まぁ、気軽な薬膳料理ですね。」

「うーん。物知りじゃないか。素晴らしい。今日はお礼に1000円プラスしちゃおうかな。これは新年早々知恵を頂いたということでお年玉のようなものとしてお受け取り下さい。今年も宜しくお願いします。」

「こちらこそよろしくお願いします。にゃん♡!」男は七草粥を食べ終えると珈琲を頼みそれを飲んだ後にメイド喫茶を離れた。

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