diary-NoveltheTV

恋住花乃

第1話 6/1 とある朝の風景

「あぁ。今日から衣替えかぁ。夏服になるからとは言っても学校だるいよ。スーパーマンが替わりに学校行ってくれないかなぁ。」私の息子はそう言っている。

「太郎。そんなはずはないでしょう。暑さで頭のネジが緩んでんじゃないの?」

「かぁちゃん。うるせーよ。冗談に決まってるだろ。それに俺は多浪じゃねぇよ。一浪だよ。嫌なこと思い出させんなよ。」息子はそう反応する。よくよく考えたら息子の名前は太郎じゃなかった。一(はじめ)だったわ。暑さで頭のネジが緩んでいるのは私かもしれない。

「一。口悪いわよ!ご飯出来たから

、食べて学校行ってらっしゃい。」

「はーい。」息子は怠そうに階段を降りて一階の居間に行く。

「ほら、氷入り麦茶が入ったわ。これを飲んで眠気を覚ましてね。」私は眠そうな息子に少し強い感じで話す。

「お父さん、テレビ付けてもいい?」

「あぁ。構わないよ。ん?あれおかしいなぁ。電波障害かなぁ。テレビが付かないよ。まぁ、遅刻しないようにっていうことだな。」

「分かったよ。あぁ。楽しみにしてたんだけどなぁ。」残念そうにしていた。

そのせいか、息子はテーブルに運ばれた朝食をいつもより思い切り頬張る。

「ご馳走様でした。」

「お兄ちゃん待って!渡したいものがあるから、少し待ってて。」

「何だよ。分かった。少し待ってる。」

支度をして待っていると可愛い妹が、缶バッジを息子に渡した。

「おっ!これは、美少女育成ゲームの新キャラのバッジじゃん!名前は覚えてねぇけど。ありがとな!お礼と言っては何だが、東京限定のチューインガムを手に入れたからあげるよ。」

「お兄ちゃんありがとう。気を付けてね!」

私の家族は、喧嘩もなく理想的な家族だ。




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