衰退の一途を辿る世界で、それでも生きていく人間の物語

勇者が魔王に敗北しもはや人類は滅びていく他にないという世界の物語。

しっかりとした文体で描かれる青年フリートの物語。
「運命の出会いだった」と表現される青年フリートと少女リクルの出会いは物語の始まりを予感させるに十分であり、クドくない世界説明がするりと入ってくるため非常に好印象です。

綿密に練られた世界や終末感の漂う空気、今後に期待の高まる一作です。

このレビューの作品

終末に抗ってみよう。