配列03 / それではお手を
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わたしは人間になりたかった。
その日。
バスの中で、私は揺られていた。
頭上から吹く弱冷房の風が頭頂部を撫ぜる。
向かう場所は、停車場をあと3つ通過した場所――とある岬。
名前も与えられていない、誰の場所でもない場所。
勝手ながら、私の聖域だ。
「んー……?」
ふと握った右手を開くと、手汗でじとっと湿っていた。
車内を見回す。
私が乗ったときにはちらほらと乗客の姿が見られたが、今は皆降りてしまっていた。
外のうだるような暑さから逃げるように、私だけがバスの中で涼を取っているのだった。
(なにか……長い夢を、見てたような)
握りこんでいた手の理由が気になっていた。
思い出そうとした刹那に脳裏を過るのは、残響。
握りこんでいたはずなのに、掴みどころのない記憶。
手のひらの中には何も入っていなかった。
所在なく浮かせた右手で、首に下げた青のネックレスをもてあそぶ。
「運転手さーん、今日はあっついですねー」
声を張ると若干の違和感。私の声ではない。……だとすると誰の声?
――まるで別の誰かに成り代わったみたいな、不可思議な感覚。
「でも海風は心地いいぞ。お嬢さん、この辺りはよく来るのかい?」
静かでしわがれた声が返ってきた。
運転手と乗客という関係で、私はこの人に何度もお世話になっているのだ。運転手のかれは覚えていないようだけど。
「ええ、まあ」
やがてネックレスをもてあそぶのに飽くと、今度は服のしわの乱れを整える。
目的地に辿り着くのを待つ間、やたらと身なりが気になった。
自分を気にかけているうちに、車窓を過る草木や電柱が、ただのオブジェクトとなる。
私の中で、意味をなさなくなる。
それだけじゃない。
木々の隙間からうっすらと見える水平線や、郷愁と雄大さを兼ね備えた、白く大きい雲。
ここは夏だった。
が、無価値と等しかった。
つまりは無関心、私はさして夏に対する思い入れも持っていないのである。
……けれど。
ふと、蝉の声を、うるさいと感じなくなった。
むしろ静かだな、とさえ感じている。
同じ声なのに、人と蝉とで質が異なっている。
その音に意味があるかないか。
声を、音を、それらに対して特別な感情を抱くのは、対象が人間だからなのかもしれない。
特別な感情――心地良い、とか、煩わしい、とか。プラスもマイナスも混在した、心のはたらき。
(うん。悪くない)
やがてバス停をまた1つ過ぎると、いよいよ次が目的地となった。
きっとあと4分ほどだ。
そんな時だった。
「…………?」
なにかが窓の外を過っていった。
中空には本来存在し得ない、ひどく大きなもの。
バスのスピーカーが、相変わらず機械的なアナウンスを告げている。
が、気にならなかった。
何よりも目を引いていたのは、窓の外にはっきりと映っている、その尻尾。
「どうして、こんな――――」
二又に割れた、紺色に近いそれはバスの上をゆらゆらと漂っていた。
――鯨の尾。
私は幻想でも見ているの?
夏の日に、魅せられているとでも言うの?
「っ」
もう間も無くバスが停車する頃、私は勢いよく車窓を開き、頭上高くの鯨を見上げた。
「なに、これ」
その向こうの空は、深い碧色に澄んでいて。
果ては見えなかった。まるで……水底のように。
息が詰まりそうな圧迫感。呼吸することを無意識的に恐れてしまう感覚。
……水の中。
天は遥か。
そして底は――――
「間も無く、終点」
運転手の静かでしわがれた声には、不気味な笑みが乗っていた。
「降りても……いいのかな」
そろり、と運転手の姿を覗こうとする。
異形の生物が乗っているのではないかと。ふとそんな想像もした。
「……って」
運転席を覗き込む。
すると、
運転手の姿は、どこにも見えなかったのだった。
………………
…………
……
碧色の街。
地平線はどこまでも続いていて、地面、森、山、建造物、生物、それから、さっきのバスと、そして私。
それらの存在は普遍。けれど唯一無二の異質は頭上にあった。
「……鯨、だよね」
地面に足を下ろすと、しっかり足が着いた。
重力も感じられる。どう考えても、いわゆるフツーの世界。
違うのはその空の色と、そこにいる生物。
大地以上、空以下の場所に悠々自適といった様子で鎮座するそれは、本当に、ただそこにいるだけだった。
いずれ背景と化してしまう特別。
私は、それがちょっとだけ怖かった。
ふと振り返ると、乗ってきたはずのバスがなくなっていた。しかしどうしてかその時はまあ、別にいいかと思えたものだ。
かくして目的地。視界の全てが空と海の青に染まる、境目のような場所。
境界線。
世界の継ぎ目に、私はいま、立っている。
「だなんて詩的?」
感傷に浸りに来たわけではない。だからと言って、景色を堪能するためだけに来たわけでもなかった。
意識を接続する。
同期的な世界は常に非同期的な世界と隣り合わせだ。
チューニングを済ませ、私は次に、視界いっぱいに広がるグリッドに手を伸ばす。
手を伸ばしたそばからぐにゃりと歪むと、トンネルを抜けたように、ひとつの空間が眼前に広がった。
変わらず青い、私の聖域。
ここが私の世界だった。
「ハロー、聞こえている?」
グリッドの向こう側に声を投げかけると、すぐさまレスポンスがあった。
『お久しぶり』『ミス・ブルー。本日も御機嫌麗しゅう』『はろはろ、今日もあっついね~』『ノ』『視界良好、反応速度良好。こちらの声は聞こえている?』
「ええ、久しぶり。ばっちり聞こえているわ」
電子の海。言葉の海。
青の領域は、事実上においても比喩上においても『海』と呼ばれる空間だった。
空間の様々な場所から声がする。中には誰の声かもわからないほどに遠い声や、よく見知った声も混じっていた。
それらに返事をひとつしてから、「リスト」と呼ばれるグリッドに手をかざす。
グリッドのさらに向こう側にいるのは私の親友。
「242, 102, 73」
パスコードを解除する。
「0, 75, 75, 0」
「e,1,5,a,2,8」
開けた先はホールのような巨大な空間だ。あぶくのような半透明の光が、まるで綿毛の舞うようにふわふわと上昇していく。
空間の中心には、巨大な筒状の水槽――水は入っていない――がある。見る人が見れば一本の柱にも見えるかもしれない。
その中にいる"彼女"に声をかける。
「ねえフラン、見た? 外の鯨」
『鯨? ……あいにく、ここからは見えないですが。蓋がありますからね』
グリッドの向こう側……いま私が立っている場所は、地平よりも低い場所にあった。
『鯨が放されているのですか?』
「すごかった。でも誰も話題にしてないから、見えてないのかなって」
よっぽど下を向いて歩いていない限りはいやでも目に付くはず。
『青さんは想像力が豊かでおいでですね』
「……ねえ、今ディスった? ディスってない?」
『いえいえ、とんでもない』
フランも然程は気にしていないようだった。明らかな異常だというのに私だけが夢中になって、何だかばかみたい。
今日はおかしなことばかりだ。例えば、
「それより聞いて。……こほん。あー、あー」
『?』
「えっと……声ヘンじゃない?」
『そうでしょうか?』
「ならいいんだけど」
ほっと胸をなでおろしたのも束の間、
『けれど、ずいぶんとアバターを一新されたのですね。イメージ・チェンジといったところでしょうか』
「…………えっ?」
アバターというのは自身の外見そのものを指す。もちろん私は一新した覚えなどないし、したいとも思っていなかった。
『あの、私を外に連れ出してくれませんか?』
「どうして急に」
『私も見てみたいのです。青さんの言う、空を泳ぐ鯨を』
「そう。それはもう、すごいんだからね?」
アバターの話は気になったけれど、それよりも私はフランの願いを叶えてあげたかった。
水槽の真下にはコンソールが立ち並び、そのうちのひとつを操作する――フランを外の世界に連れ出すためのコマンドを送信する。
「0, 125, 197」
口に出すと、数列が中空に浮かび上がった。
続けて、
「100, 40, 0, 0」
「0,0,6,7,C,0」
枷が外れたような音を響かせて、それから、フランの水槽はゆっくりと下に沈んでいった。
「ありがとうございます!」
私と同じ空気を通じて話すフランの声は、先ほどよりクリアな音。透き通る声。落ち着いていながらも高揚感に満ちた表情。
そして、外側への憧れがフランの顔つきに透けて見えた。
「私を乗せてくれる? あの高い空に昇るために、あなたの力を貸してくれる?」
「ええ、もちろん」
フランの居た階層は第4階層。戻る時は、フランの水槽を開放したときと同じパスコードでないと脱出できない。
誰が決めたルールだったか、今ではよく思い出せない。けれどとても大切な取り決めだったように思える。
ふと、無意識に右手の中を見た。
やはりまだ何も入っていない、空っぽの手のひらだった。
私はフランにまたがるために身体を屈ませ、そして、
「っ」
地を蹴りながらフランの背中へ飛び乗った。
私の両手は、今度はフランの身体をしっかり掴んで離さなかった。
上へ、上へと昇ってゆく。
「e,1,5,a,2,8」
第三階層。
はるか遠くから夕陽が差していた。もちろんあれは作り物で、本当のものではない。
夕陽。
私は在りし日に、彼女と出会った日のことを思い出した。
彼女――――
「0, 75, 75, 0」
第二階層。
夕焼けは過ぎ去り、夜となった。
またしてもはるか遠くに見える映像。今度は、周回軌道を描く列車の姿があった。
周回軌道といっても喩えで――けれど列車の回る中心にいるのは、あれは――
……姿見に映った、真実の私が、私の姿のままでいた。
「242, 102, 73」
第一階層。
言葉の溢れる場所。
電子の海。言葉の海。
私を構成する上では欠くことのできない世界。
文字の羅列と、顔の見えないグリッドとの言葉の応酬。
それらに意味を見出してしまうのは、ここが偶然にもそういう世界だから?
おそらく、きっと違う。
「私ね」
「ええ」
私を乗せているにもかかわらず、フランは何も変わらぬ口調で答える。
「あなたと、フランと繋がれてよかったわ」
「急にどうしたのですか?」
「だって、こんな風に一緒に外に出るの、あなた以外に誰もいないわ」
「私も同じです」
フランはきっと笑っていたと思う。
「私だって、普段は水槽の中。接触を拒んで心に鍵をかけています」
「本当に?」
「ええ。けれど青さんは鍵を解くための暗号を知っているから」
「パスコードだけどね。それは心を解くためのものじゃない」
「形だけでもいいんですよ」
フランが何を言っているのか、分からなかった。
けれど私が受け入れられていることは何となく肌で感じられた。
今はただ、それでいいかなと思える。
周囲を見回す。
視界いっぱいに広がる水平線は、私が最初に立った岬から見えた景色と同じ。
海と空の境界線。
境界線よりも、少しずつ、上に昇っていく。
私とフランの平行線上には青空と雲があった。
が、目を凝らすと、今度は微かに網目模様が広がっている。それも空全体に。
特段、不思議なことではなかった。
ただひとつ言えることは、私がバスでやってきていたあの世界と、いま私がいるこの世界とは異なっているということ。
けれど、どちらも確かに存在する世界。
私にとっては、どちらかというとこちらの方がプライベートなのだと思う。
「――――」
さらに空を見上げると、同じ姿のままで巨大な鯨はそこにいた。
「ねえフラン、あれが見える?」
空を泳ぐことを夢見ていたことがあった。
魚のように。
自由に、広い世界を。
私はその中で、雲とか、鳥とか、光とか、出会ったことのないものたちと出会って。
――そして、いずれも無価値であることに気づく。
「あれ、とは?」
「鯨よ! あの、雲より大きくて太陽を飲み込んでしまうほどの!」
私がフランに語りかけても、フランは空と海の境界線を眺めるばかりだった。
それどころか、フランが目線を上にやってしまうと、フランの身体が傾くのと同時に私が落っこちてしまうのだ。
「…………」
それでもフランはどうにか視界に収めたのか、
「ええ、ええ」
とだけ言うのだった。
私はつい、フランの目線の先を追った。
空と海の境界線。
同じ青でも世界はこんなにも違っていて、片やグリッドの向こう側の人々、片や空を飛ぶ鳥、鯨、そして――私たち。
住まう存在は明らかに異なるモノだった。
私にはかれらの価値観を、容易に受け入れることはできない。
言葉を交わすことは叶う。だが、それでも。
『お久しぶり』
『ミス・ブルー。本日も御機嫌麗しゅう』
『はろはろ、今日もあっついね~』
『ノ』
『視界良好、反応速度良好。こちらの声は聞こえている?』
私がグリッドに降り立った際に交わされた言葉の一部。
それらすべて意味のない応酬だ。私は、かれらと言葉を、文字を交わすことよりも、自身が知覚されている感覚に、確かな喜びを感じるのだ。
だから内容は何でもよかった。
グリッドの向こう側の住人とは、私にとってその程度の存在でしかなかった。
その程度の存在だが、同時に、心の無意識に巣食う存在であることも認めなければならない。
ここに来れば会える。単純な決まり事が平然と私の中に植えつけられる。
頭上高くの鯨は、私が未だ出会ったことのない存在だった。
会話もままならないほどの高度に座する存在は、私なんかが近づいてはいけないのかもしれない。
けれど、私にはフランがいた。
フランとともに高度を上げてようやく鯨の横にまでやってくると、いよいよその大きさを実感することになった。
ぶつかってしまえば、すぐさま地上に逆戻りだ。私はフランの身体をより一層強くつかんだ。
「……すごい……」
口から洩れるのは、ただただ感嘆の意でしかない。
地上は今やはるか遠くにあった。……私たちとこの鯨は、本当に空を飛んでいるんだ!
「青さん、空を泳ぐ鯨はあなたにはどのように映りますか? よければ、私に聞かせてください」
目線の向きを変えずにフランが言う。
「とにかく大きいわ。私こんなに大きい生き物を直で見るのって初めて!」
「ええ、ええ」
「すごい……グリッドの境界線もない、同じ座標にいるなんて……」
「私だって青さんと同じ場所にいますよ?」
「そう、そうね。別にフランをないがしろにするなんてことはない、けど」
私にとってはどちらも大事だった。近しいフランだって、巨大な鯨だって。
旧知の仲であるとか、初対面の相手であるとかは関係なくて。
私は、私の興味の向く対象すべてが大切で、同価値なのだ。
「そうよ、絶対にないがしろになんてしないんだから」
そして総てを取りこぼすことのなきよう――。
「……はい、私も同じですよ?」
フランはそう言って笑った……ような気がした。私の方からは、フランの表情は見えなかったのだ。
「ありがとう、フラン」
私は絶対に大丈夫だ。――フィクションの総体とも呼ぶべき中空の巨躯を前にしても、憶することはない。
それどころか、わくわくして仕方がないんだもの!
気持ちをそのままに、ついに鯨の肌に触れようとした――フランがすんでのところまで寄せてくれたのだ――。
……けれど。
右手は空を切った。確かに私は、肌に触れるくらいに手を伸ばしたはずなのに!
もう一度、今度は強く触れようとする。
「えっ」
2回目も同様に、右手は空を切る。どういうこと?
改めて鯨に向き直っても、巨大な身体は私の真横に確かにいる。
……それでも触れられない。
三度、四度、五度、六度、七度と試しても、右手は中空を虚しくさまようばかり。
背中に一筋、いやな汗が流れた。
わけもなく焦りを感じ出す。いいや、誰に任されたことでもない、これは自分の意志で実行したことだ。
だから焦る必要なんかない。そう思っていたけど、
「……フラン」
「……はい」
「ねえフラン、あなたもしかして気づいていた?」
「それは――」
「巨大な鯨などは最初から存在していないことに、ですか?」
「――――ッ」
少しでも疑いを持ってしまったその瞬間、私の視界から巨大な鯨は影も形も残さずに消え去った。
空高く――その後に残ったのは、フランと、フランに乗ったままの私だ。
「フラン。違うの、これはっ」
自分でも何が違うのかわからないまま、私を支えてくれているフランに釈明をする。
フランは優しかった。私の甘い夢だって否定せずに受け入れてくれていたのだから。
高度のためか、風は冷たく私の身体を撫でていく。
クリアな感覚は本当に現実のそれと何一つ相違なく、しかし非現実であるのだ。
だって空を飛ぶ鯨はいるわけがないんだから。
けれど、確かにこの目に映っていた。 ――だったら、あれはいったいなんだったの?
「はかない夢ですよ、ミス・ブルー」
「……夢?」
「ええ」
夢であるといったことについて、それ以上をフランは口にすることはなかった。
「――そっか、私、夢を見てたんだ」
「はい」
「諦めちゃっても、いいのかな」
高すぎる存在。
大きな目標。
いつか憧れた、衆目に曝される快感。
私はそれらを感じたことがあった。
あの瞬間だ。
ベースを持ってステージに立っていたあの瞬間だけは、自分であることを忘れることができた。
ただ自己を満たすための存在にのみ成り果てることができた。
その、なんと気持ちの良かったことか。
「はい」
フランの返事は優しかった。
「その高い目標を、夢と称した憧れを投げ捨てることを、美しくない、とかれらは言うかもしれません」
『かれら』と称してフランが目線を向けたのは、第一階層のグリッドに住まう人々に対してだ。
「けれど、それでもよいと私は思います。それに、存外、文句を言う人もいないでしょう」
目標を捨てることは怖いことだと思っていた。
人生の指標を見失うことと同義だと恐れていた。――否、恐れている。
掲げた目標を達成できないことは、醜いことだと思っていた。
それは自らに課したルールだ。
どこかに走り続けていないと、どのみちを進んでよいかが分からないから。
だから私には、遥か空高く、人の身だけでは届くことのない高度に、ありもしない、あり得ない存在が映っていたのだと思う。
あの鯨は、私の心象の現身だったのだ。
「そっか。……ねえ、フラン、ありがとう」
少しずつ、ゆっくりと高度を下げていく。
「いいえ。私はあなたの役に立ちたい。今はただそれだけですから。それに……」
「それに?」
「私に外の世界を教えてくれたのは青さんでした。その外の世界を青さんと一緒に往けたなら、私にとっては無上の喜びとなるのです」
「うん、うん! それだったらいろんな場所へ行こう……グリッドを塗って、高度を上げて、そこで見たこともない人や、新しい知識に触れるの!」
「はいっ!」
いつか、叶う日が来ますように。
フランは笑っていた。
笑っていたと思う。
彼女の朱色の瞳が、爛々と希望に満ちた輝きを放っていたから――。
配列03 / それではお手を 完
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