第5話 奴隷冒険者、隊長に着任する!



 翌日、ギルドで諸々の申請を終えた僕たちは調査依頼へ向かう為、街の入り口に集まっていた。


 勿論、隣町までは徒歩で1日半掛かる為、その準備にも抜かりはない。



 『ようやく冒険者らしい活動が出来る』



 僕は高ぶる気持ちを抑え、街の外へ足を踏み出そうとしていた。


 しかし、突然カオルが忘れ物をしたと言い出し、僕とジョゼは今まさに待ちぼうけを喰らっている最中なのだ。



「ジョゼ、先に行こうよ。カオルならすぐに追いつくでしょ?」


「確かにそうだが。その後、確実に絞められるけど、それでもいくか?」



 鬼気迫るジョゼの言葉に、僕は生唾を飲み込んだ。


 昨日、ダラムやヤヌックからカオルの話を聞いたが、僕はとんでもない人を奴隷にしてしまったらしい。


 恐らく主人である僕には、何もしないと思うけど、ジョゼはそういう訳にはいかないだろう。



「おまたー」



 噂をすればようやくカオルがやって来た。


 そして、再び現れた彼女はおびただしい量の荷物を抱えていた。



「遅いよーカオルぅ」



 僕が文句を述べると彼女は荷物を地面に降ろし、騎士かと見間違う程の洗練された動きで姿勢を正した。



「新兵諸君ッ! カオル式新兵訓練計画カオルズ・ブートキャンプへ入隊おめでとうッ! ウチが隊長のカオルや」



 仰々しくそう述べたカオルは、僕らの反応など御構い無しに話を続けていく。



「今回、依頼ミッションの活動と並行して、貴様あんたらには真のおとこになる為の計画プログラムウチが用意したった」


「この依頼ミッションが終わる頃には、一端のおとことしてある程度の力を身につけていることやろう」


「困難な道のりになるだろうが、歯を食いしばってでもついてくるようにッ!」



 どうやらカオルはこの依頼の最中に、僕の訓練も一緒に行ってくれるらしい。


 しかし、わざわざこんな仰々しい事をしなくてもいいんじゃないのだろうか?


 そう思った僕は彼女に質問した。



「ねぇ、カオル…「隊長と呼べぇぇえッ!」



 …………。



 どうやら、カオルはこの設定を止めるつもりはないらしい。


 そしてジョゼも顔を輝かせてカオルの指示に従い姿勢を正し、カオルの事を隊長と呼んでいた。


 取り敢えず、訓練してくれる事には変わりないので、僕もカオ……隊長の指示に従う事にした。



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【ステータス紹介】


 【名 前】 ジョゼ

 【年 齢】 22

 【職 業】 Fランク冒険者 剣士

 【レベル】 13

 【体 力】 127

 【魔 力】 62

 【攻撃力】 116

 【防御力】 94

 【俊敏性】 133


 【スキル】

 剣術 Lv.2 忍び足 Lv.1


 【装備】

 長剣ロングソード

 護身用の短剣ショートソード




 【名 前】 シャルジュ=アステーナ

 【年 齢】 10

 【職 業】 王子 聖職者 Gランク冒険者 神官プリースト

 【レベル】 3

 【体 力】 50

 【魔 力】 200

 【攻撃力】 37

 【防御力】 32

 【俊敏性】 23


 【スキル】

 神聖魔法 Lv.1 回復魔法 Lv.1 契約奴隷:カオル=アサヒナ


 【装備】

 初心者用長剣ビギナーズソード




 【名 前】 カオル=アサヒナ

 【年 齢】 18

 【職 業】 異世界から来たチンピラ 奴隷 Gランク冒険者 戦闘狂バトルマスター

 【レベル】 21

 【体 力】 349

 【魔 力】 278 

 【攻撃力】 280 

 【防御力】 200

 【俊敏性】 249


 【スキル】

 空手 Lv.Max 集団統制 Lv.4 料理 Lv.1

 アイテムボックス 異世界会話 Lv.2 鑑定 Lv.2

 剣術 Lv.7 双剣術 Lv.3 投擲術 Lv.3

 底力 Lv.2 狂人化 Lv.2 怒り Lv.2

 窃盗術 Lv.2 砲術 Lv.1 弓術 Lv.1

 打撃術 Lv.1 盾術 Lv.2 回避術 Lv.1

 瞑想 Lv.1 挑発 Lv.2 必中 Lv.1

 道具再利用アイテムリユース Lv.1 装備交換バトルチェンジ Lv.1

 受け流す Lv.3 千里眼 Lv.1


 【ユニークスキル】

 天才肌じゃじゃ馬 非魔法適正ちからづく


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