天才少女の能力事情
深淵黒猫
この世界は腐っている
『この世界は腐っている』私はそう思う。今の世の中大人の勝手な理由で子供を売りそして買われた先では殺人者として幼い頃から英才教育を施し気に食わないやつを殺させる。そういう理由で私はこの世界が腐っていると言える。
いや、言えるも何も今この現状がさっき言ったとおりであり私はこの腐った世界の奴隷なのだ。そしてこの世界は面倒なことにもう一つ。それは少数の者が持っている能力という言うものだ。
不覚にも私はその能力と言うものを持っておりそれが現在の主に買われた理由の一つでもある。もう一つの理由と言うのは頭脳だ。自分で言うのもなんだが何故か私は頭がいい。そのお陰でこの主買われ人を殺すか殺す作戦をたてるという何とも人徳に欠けた仕事をしている。
そう今日も明日も人を殺すのだ。嫌だといえば何日も食事を貰えず更に反抗すれば狭く暗い所に閉じ込められる。共に働いているものも自業自得だと助けてはくれず人を殺しに行くか自分が死ぬまでそうされるのだ....
ガバッ)「朝か....目覚めが最悪だ。宵さんに貰ってる薬切れてたから飲まずに寝たらこれだよ。」
先程のことは夢だった。けれど昔のことを夢に見るのは最近無かった。私の唯一の居場所であり仕事場、風雷光の専属女医『花咲 宵』。彼女の能力で作った睡眠薬のお陰でぐっすりとは言わないが眠れていたのだ。本来なら寝ることさえ出来ない
けれど私の仕事場はいわゆる何でも屋なので休みなど到底あるはずもなく常に忙しいため睡眠不足等で休んでいられない。
「今日は殺人事件の依頼が来てたなぁ。犯人特定したら宵さんに軽めの薬作ってもらって仮眠しよう。うん。そうしよう。」
睡眠不足特有の頭痛を無視しいつもの長袖長ズボンという女子力の欠片もない服装で私は風雷光へ向かうため外へ出た。
「あぁ、今日もこの世界は腐っている。」
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