第2話

少し前まで僕の恋人だった彼女の名前は美麗さんと言った。

名は体を顕すとはよく言ったもので、美しく麗しい人だった。

彼女からの淡い香しい香りに包まれて寝た夜を想うと、今でも少し胸が痛む。

僕は彼女を愛していた。

きっかけは彼女だった。

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