首なし乙女

恋葬乃ありす

この世界は、欺瞞(ぎまん)が、茨のように蔓延(はびこ)っている。

傷だらけになりながら、絡まった棘をリボンの様に解(ほど)いて、狭い穴のように潜(くぐ)って、

突き進む、天使と悪魔と共に。

天使と悪魔は紙一重。

天使だって、怒るわ。

悪魔だって、涙を流すわ。

それをどう巧みに操れるかよね。

でも、どちらかに傾いてしまうわ

安定していない、テーブルのように。

時には、カップから紅茶を

溢してしまうかもしれない。

それでも、

美しく、麗しく、華麗(かれい)で、奇麗(きれい)な存在を。

疎まれても、嫌悪されても、

構ってはいけないわ。

個性を阻害してしまう、

害虫の囁(ささや)きでしかなのだから。

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