ダブルクロス３ｒｄ シンドローム考察・寸評

『IA環境』・独断と偏見の割かし良く使うUGNエンブレム早見表

　以前までは、電子書籍以外でほぼ入手不能なサプリメント「ユニバーサルガーディアン」がなければ使用が難しいデータ群だったが、無事、「エフェクトアーカイブ」に再録されたことにより、ついに状況が是正された。

　この再録に伴い、以前よりも活用しやすいデータ群になったと思われるため、前環境の記事よりはいくらか詳しく書いていきたいと思う。

　なお、頭に†がくっついているものはIA環境からの新区分、コアエンブレムである。「今日日†てｗｗｗｗｗｗ」と思う方もいらっしゃるかもしれないが、これは令和最新の公式なコアエンブレムマークである。安心してシートにも†をつけて頂きたい。コードネームの左右とかにつけても、00年代初頭の風を感じられて、趣深いかもしれない。

　なお、エンブレムは本当はまとめて一つの記事にしようと思っていたのだが、数が多すぎるのでUGNとFHのエンブレムはそれぞれ単独記事でまとめる事にする。

◆UGNエージェント

「スーペリアルネットワーク」　UGNエージェント・一般

　事前に指定したシンドロームに対するダメージが上昇するエンブレム。

　シンドローム指定はマイナーで再選択できる。相手のシンドロームがわかった時点で指定し直せばいいので、使ってみると案外使いやすい。ミドル戦闘後や情報収集後はもちろん、ボスが演出で使用したエフェクトから推察するという手もある。

　安価ではあるが、使いやすさが環境に多少左右される面は否めない。しかし、データキャラのロールプレイや、勘の良いキャラのロールプレイに活用しやすいエンブレムである。

「ディシプリンズアクト」　UGNエージェント・一般

　選択した技能の判定ダイス増加。

　普通に使っても悪くないが、単一技能で攻撃もドッジも行うビルドでは高効率なダイス稼ぎになる。

「エヴリシングレディ」　UGNエージェント・一般

　セットアップに好きなアイテムを一個とれるエンブレム。

　ただ、無条件にとれるわけではなく、様々な制限がある。

　それでも、色々なアイテムを使えることに違いはないため、データの参照が苦でなければ、様々な状況にこれ一つで対応できる可能性があるエンブレムである。用意周到なキャラのロールプレイは勿論、四次元なポケットから道具を取り出す青狸のようなロールプレイにも活用ができる。

「フェイタルポイント」　UGNエージェント・一般

　組み合わせて使用したエフェクトのレベルを全て1上げるエンブレム。

　1シナリオ1回だが面白い効果であり、ソラリスの「オーバードーズ」を彷彿とさせる。

　しかし、こちらはタイミングに制限がないため、マイナーやセットアップでも使おうと思えば使うことが出来る。

　高額であるため、採用機会は限られるだろうが、名前くらいは覚えておいてもいい一品である。

†「リターナーズクローク」　UGNエージェント・防具

　与ダメージとガード両方に2d10のボーナスがつく凄い防具。

　火力と防御力を両立したいワンマンアーミー垂涎のエンブレムである。

◆UGN支部長

「マジェスティコート」　UGN支部長・防具

　セットアップに同一エンゲージの任意のキャラの行動値を上げられる。

　単純に便利。シンドロームを選ばず取れる点も嬉しい。

「コマンドモービル」　UGN支部長・ヴィークル

　セットアップで呼び出して搭乗まで出来るヴィークル。

　天に向かって「出ろぉお！　コマンドモォオビィル！！」とか言いながら指パッチン出来る。

　それはそうと、搭乗タイミングの確保で苦労しがちな運転攻撃ビルドには非常に嬉しい効果である。

　しかも、仲間の判定ダイスを増やす支援能力まで保持しており、基礎スペックも平均以上で価格もお手頃と、非の打ち所がない。

「サラウンドレポート」　UGN支部長・一般

　同一シーンの仲間の情報技能判定ダイスを1個増やす。

　費用対効果に優れており、集団行動が極端に制限されたシナリオでない限り、確実に仕事をする。

「リーダーズマーク」　UGN支部長・一般

　選択した能力値を使用した判定の達成値を+5もしてくれるエンブレム。1シナリオ3回だが、非常に安価であるため、十分以上に元が取れる。固定値が欲しいときに気軽に取れる一品。

「ユニークコード」　UGN支部長・一般

　セットアップに行えるメジャー判定ダイスへの全体支援。

　しかもシーン持続である。1シナリオ3回と回数も十分。

　単純に費用対効果に優れるエンブレム。

「アレクサンドリア」　UGN支部長・一般

　こちらは仲間全体の技能固定値への全体支援。

　メジャーを食うが、なんとシナリオ持続であり、効果量も+4と大きい。

　1シナリオ1回ではあるが、仲間が全員シーンにいる状況で使えば何の問題もない。

　これも単純に費用対効果に優れるエンブレムである。

「ハンドルホルダー」　UGN支部長・一般

　自分以外の誰かが暴走したら、その暴走を打ち消すことが出来る。

　安価ではないが、非常に珍しい効果であり、貴重な確定暴走対策でもある。仲間にガード屋などの暴走が致命的になるビルドのPCがいる場合は、採用を検討しても良いだろう。

†「コマンダーズマーク」　UGN支部長・一般

　能力値追加。「リーダーズマーク」で指定したものに限られる。

　これも単純に費用対効果に優れている。

†「スカイアイ」　UGN支部長・一般

　セットアップでのラウンド間全体行動値増加。

　1シナリオ1回だが効果量が大きい。

†「ナイトエンダー」　UGN支部長・一般

　バッドステータスを受けていない限りダメージを20点も軽減する鉄壁エンブレム。

　非常に強力な効果だが、バッドステータスをなにか一つでも受ければ効力を失う上、価格も手頃とは言い難い。

◆UGNチルドレン

「ゾディアックウェポン」　UGNチルドレン・白兵

　IA環境からは両手持ちになった。

　相変わらず基礎スペックが高い武器に違いはないため、今後も白兵チルドレンの選択肢の一つになるだろう。

「コンバットフォーカス」　UGNチルドレン・一般

　命中固定値増加。技能Lv上げの効率が悪くなった頃に取る。

　最大技能Lvに制限がついている環境で特に強い。

　初期作成環境で良く使う。

「ホールスキン」　UGNチルドレン・一般

　判定ダイス増加。費用対効果に優れる。

　ダメージを受けると効力を失うが、クライマックスでは制限がない。

「スティールマインド」　UGNチルドレン・一般

　意志判定ダイス増加。手軽な暴走対策。

　これも、最大技能Lvに制限がついている環境で特に強い。

　初期作成環境で良く使う。

「モデルチルドレン」　UGNチルドレン・一般

　判定達成値増加。費用対効果に優れる。

　判定に失敗すると効力を失うが、クライマックスでは制限がない。

「バディムーヴ」　UGNチルドレン・一般

　自分以外の達成値を後出しで+3出来る。

　1ラウンド1回と使用制限も緩いため、使いやすい。

「レネゲイドナチュラル」　UGNチルドレン・一般

　命中達成値をRC技能Lv分だけ上げられるエンブレム。

　最大10の制限はあるが十分な効果量であり、十分な固定値を稼ぐことが出来る。

　しかし、性質上初期作成環境では使いづらい。

†「スターアリズン」　UGNチルドレン・一般

　取得時に選択したエフェクトのLvを3上げる。

　制限として「ゾディアックウェポン」を装備している必要があるが、強力な効果である。

†「特異体」　UGNチルドレン・一般

　自分の持たないシンドロームのエフェクトを一個取得できるとんでもないエンブレム。

　若干の取得制限はあるが、選んだエフェクトをLv1で取得するため、実際の価格はかなり安い。しかもこのエフェクトは普通に成長させられる上、ブリードによって最大Lvも変化しない。

　IA環境では猛威を奮うと思われるエンブレムの一つ。

†「シークレットモンスター」　UGNチルドレン・一般

　暴走時の与ダメージが3D10も増加する恐ろしいエンブレム。

　暴走を自発的に付与する手段は豊富であるため、非常に使いやすい。

　ウロボロスの暴走ビルドなどでは、今後の定番の一つとなるだろう。

◆UGN本部エージェント

「アップグレード」　UGN本部エージェント・一般

　常備化武器の攻撃力増加。

　費用対効果に優れる。

「オールカインズ」　UGN本部エージェント・一般

　1シナリオ3回まで判定達成値を+3出来る。

　単純に使い勝手が良い。

†「エッジエージェント」　UGN本部エージェント・一般

　侵食値：4d10のエフェクトを侵食値：2d10に変更できる。

　非常に珍しい効果であり、120％エフェクトを使用する際の選択肢の一つとなる。

　1シナリオ3回の制限はあるが、些細な問題だろう。

†「マスターキラー」　UGN本部エージェント・一般

　攻撃力を＋15もするエンブレム。マスターエージェントのエンブレムを持つ相手なら更に+15される。

　相手がマスターエージェントではなくても十分な威力であり、火力が欲しい時の選択肢の一つになる。

◆アクシズ

「アブソーブアーマー」　アクシズ・防具

　1シナリオ3回まで3D10のダメージ軽減が可能になる防具。

　元の装甲値も高い。

「ジェニュインアクシズ」　アクシズ・一般

　選択したエフェクト1つのLvを+5も出来るエンブレム。

　しかもLv上限を突破できる。

　選べるエフェクトは「制限：－」のみで、使用回数も変化はしないが、強力な効果である。

　だが、他のエンブレムが取れなくなるデメリットがある。

「ゴッドチョイス」　アクシズ・一般

　未行動の味方一人をイニシアチブに行動させることが出来る。

　ようは1シナリオ1回だけ、ハヌマーンの「スピードフォース」のような効果を味方に付与できるということである。

　自分もしっかり選択できる。

「ミリオネア」　アクシズ・一般

　常備化ポイント＋30。

　ノイマンやモルフェウスでなくても大量の常備点を確保できる。

「Rアジャスター」　アクシズ・一般

　自分のエフェクトの回数を1回分だけ回復できる。

　選べるエフェクトは1個だけである。

　決して安価ではないが、シンドロームを問わず取れるエフェクト回数回復手段の一つ。

「アクシズオーダー」　アクシズ・一般

　札束アタック。

　セットアップで消費した財産点分だけの攻撃力がラウンド中に乗る。

　最大20点かつ1シナリオ1回だがラウンド持続という点が強力。

　ただ、財産20点を確保しつつエンブレム分の経験点まで確保するとなると、中々難しいかもしれない。

「アンリミテッドサプリメント」　アクシズ・一般

　自分が常備化している使い捨てアイテムが使い捨てではなくなる常識破りのエンブレム。

　相変わらず「原初の混沌」との相性が良いが、IA環境では値上がりしたので、以前ほど組みやすくはなくなった。

†「ディプロマシー」　アクシズ・一般

　1シナリオ1回だけ、名前を知っている相手に頼みを聞いてもらうエンブレム。この文面だけでも若干不穏だが、なんとこれはエネミーにも使用できてしまうという、とんでもない効果を持っている。

　無論、GMは使用を制限できるが、それにしたって強力な効果であり、シナリオブレイクの元でもある。

　使用する際は注意しよう。

†「ハイキャッスル」　アクシズ・一般

　1シナリオ1回、なんでも取ってこれるエンブレム。

　アイテムや情報はもちろん、エフェクトもOK。

　なんと、Dロイスまで取れてしまう。

　GMには拒否権があるとはいえ、それでも、セッション中に追加Dロイスは流石に類を見ない効果であり、やっぱりシナリオブレイクの元である。

　高額であるため、採用機会は限られるだろうが、使用する際は注意しよう。

◆UGNイリーガル

「ギャランティプラス」　UGNイリーガル・一般

　財産点10点追加。情報収集能力に不安がある時に便利。

　単純に購入判定で狙いたいアイテムがある場合にも使える。

「デリバリー」　UGNイリーガル・一般

　行動値+3。シンプルだが強力な効果である。

　しかも、恐ろしく安い。

　行動値が欲しいなら、これを取るためにイリーガルになることを検討しても良いくらいである。

「ドロップアウト」　UGNイリーガル・一般

　他所のエンブレムを一個取ってこれるエンブレム。

　FHなどの普通の卓では取り辛いエンブレムにも手を伸ばせる。

　なにより、ロールプレイが捗る。

「Rエンハンサー」　UGNイリーガル・一般

　エフェクトを組み合わせた攻撃のダメージ+1d10。

　侵蝕率が追加で増えるデメリットもある。

　価格相応というか、若干地味な効果ではあるが、癖がないとも言える。

　経験点が余った時の叩き込み先候補。

「イージスリング」　UGNイリーガル・一般

　ガード時に装甲無視を受けていた場合、装甲無視を無視出来る。

　1シーン1回ではあるが、装甲は稼ぎやすい数字であるため、ガード屋の選択肢の一つになる。

「アージインヒビター」　UGNイリーガル・使い捨て

　衝動判定ダイス＋5個。デメリットとして判定後に放心のバッドステータスを受けるが、安価であるため、手軽にできる暴走対策の一つ。

　暴走を避けたいビルドでは採用候補の一つである。

†「イリーガルモービル」　UGNイリーガル・一般

　RBのヴィークルが相棒としてついてくるエンブレム。

　状況に合わせ、乗用車、モーターボート、ヘリ、と絶妙に野外で待つことしか出来なさそうな姿に変化してPCを常にサポートしてくれる。何故かバイクにはなれない。モトラド（※二輪車。空を飛ばないものだけを指す）にもなれない。

　が、ぶっちゃけこっちはおまけであり、本命の効果は自分の判定ダイスが常に＋4個されることである。別に相棒がついてこれない場所でもこの効果は持続する。

　全判定に有効であるため、非常に費用対効果に優れており、情報判定及び購入判定補佐、命中対策や暴走対策は勿論、ドッジしたいPCにも頼れるエンブレムである。

†「エクスライフスキル」　UGNイリーガル・一般

　選択した技能の判定達成値+10。それだけである。

　判定ダイスを増やす効果がある“とあるエンブレム”は判定ならなんでも有効な上にRBの相棒がついてるのに、固定値にはなんのおまけもない。固定値は孤高である。

　それはともかくとして、シンプルに強力な効果であり、特に単一技能で命中もドッジも行うビルドと相性が良い。

†「フルメタルハート」　UGNイリーガル・一般

　受けるダメージを常に－3d10する。

　シンプルだがHPダメージの常時軽減は非常に強力。

　タフネスが欲しいビルドでは採用候補の一つになるだろう。

◆UGN共通

「コマンダーズエッジ」　UGN共通・白兵

　セットアップに使用すると同一エンゲージの仲間の攻撃力を+3できる。しかもラウンド持続である。

　取得制限があり、社会が高いPCでなければ取れないが、偉く安いため、セットアップが空いている社会が高いPCなら、気軽に握れるエンブレムである。

「紅い盾」　UGN共通・白兵

　意志技能Lvが高ければ高いほど性能があがる盾。

　意志技能Lvはガード屋なら暴走対策としてどうせ高めていくため、盾が欲しいガード屋の特性とは非常に噛み合った効果である。

　ただし、初期作成環境では最大技能Lv制限があるため、真価を発揮できない。

「クライベイビー」　UGN共通・射撃

　破壊効果を受けない銃。

　ただし、破壊効果を打ち消すたびに侵蝕率があがる。

　エフェクト作成武器が全体的に強化されたとはいえ、シンドロームを選ばずに取れる貴重な武器破壊対策である。

「学園帰り」　UGN共通・一般

　取得時に選択した能力値による判定ダイス＋1個。

　費用対効果に優れている。

「適合体」　UGN共通・一般

　FHの「濃縮体」と似た効果のエンブレム、

　最大Lv10のエフェクトのLvを2倍にして扱う。

　だが、あくまで元の最大Lvを参照するので案外使えるビルドは少ない。

「奮闘者」　UGN共通・一般

　戦闘不能から回復すると攻撃力+10。しかもシーン持続。

　性質上、行動値が低いPCだと使いやすい。

「ブルージズ」　UGN共通・一般

　未昇華タイタスを持っている間だけ判定ダイスが4個も増えるエンブレム。性質上、最初から未昇華タイタスを持てるDロイス「復讐者」と相性が良い。

「ダイドウェポン」　UGN共通・一般

　攻撃時C値－2。驚きの下限5。

　自分が取得している武器で殴る必要があるが、強力な効果。

　ただ、決して安価ではない上、効果を使用するたびに1d10も侵蝕率があがってしまう。

「ブレイクバレット」　UGN共通・使い捨て

　マイナー消費で射撃武器ダメージ+1d10。

　使いやすい効果だが、マイナー消費効果は対抗馬が多いのが悩みどころ。

「ブレイクバレットⅡ」　UGN共通・使い捨て

　上述の「ブレイクバレット」強化版。

　価格もダメージも上がったが、攻撃後に武器が壊れてしまう。

「ガーディアンズサイン」　UGN共通・使い捨て

　バッドステータス解除。なんと暴走まで解除できる。

　貴重な確定暴走解除手段の一つであるため、どうしても暴走したくないビルドや、受けると致命的なバステがあるビルドでは選択肢の一つ。

　ただ、IA環境では安価な暴走対策も増えているため、確定解除は魅力的だが、価格面で悩む場合も増えてくるだろう。