私と台風


今日ニュースで、

台風が来ると言っていた。


「こっち来ますかね?」


「どうだろうな?」


「お?買い出しか!」


会話を聞いていたつるぎさんが、

楽しそうに参加さんかしてくる。


「荷物持ちならまかせとけ!」


「あ、俺も行く!」


「窓も板を張るか。」


物干ものほ竿ざおは下ろして・・。」


リビングの中で、

台風の対策たいさくをする順番と、

担当めが始まった。



我が家では、

台風の時はしっかりと準備をしている。


大きさにもよるが、

2~3日分の日持ちするパンや

インスタント食品を買い置きし。


シャッターが無い窓は板を張ったり、

外に置いてある飛ばされそうな物は

家の中に入れておく。


バスタブの中の水は捨てず、

電気が止まり水の供給きょうきゅうがなくなった時の為に、

トイレ用の水として使う準備をするのだ。


これは今に始まった事ではなく、

私が幼い時から我が家で必ずおこなっていた。


幼い時は、

台風の時に父と母がこれらの準備をし、

その手伝いをしていたのである。


特に父は、


『風が強くなったら、

窓や玄関を開けてはいけない。』


と言っていた。


父が幼い頃、

兄弟の誰かがうっかり台風の時に窓を開け、

入ってきた風で屋根が吹き飛んでしまったらしい。


屋根の修理が終わるまでの1週間、

屋根にブルーシートを掛けて暮らしたそうだ。


それと母には、


『風が強い時は、外に出てはいけない。』


とも教わった事がある。


母が幼い頃、

外を歩いていた人に風で飛ばされたトタンが当たり、

その人は腕を切る大怪我おおけがをしたそうだ。


台風の風で飛ばされた物はすごい速さで飛ぶ為、

小さな物でも当たれば大怪我おおけがをしてしまう。


だから自分の家で飛ばされそうな物は、

家の中に仕舞しまっておくのだ。


「よし!大体こんなものだな!」


それぞれの係が決まり、

全員が準備の為に行動を始める。


私は買い出し係になったので、

つるぎさんとそらさんと一緒に買い物だ。


「よーし!行くぜ!」


「おー!」


張り切る2人と共に、

私は近所のスーパーへと向かう。



これから台風の季節になるので、

みなさんも気を付けて下さいね。





その後、

3人でキチンと食料を買って来たのだが。


テンションの上がった数人が、

勝手に食料を食べてしまい


次の日には、

食料が全部無くなってしまうという

事件を起こした。


ちなみに、

そのヒト達に待っていたのは

いかずちさん&こおりさんの説教+3時間の正座である。

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