私とダイエット番組
「またやってますねぇ。」
テレビをつけると、
出演者にダイエットをさせる番組が
やっていた。
「最近多いですよね。」
「こういう番組な。」
「一気に増えたよなぁ。」
なんとなく見ていると、
「おいおい。
・・このやり方だと、体壊すぜ。」
「だよなぁ。
体の大きい人に、
心配そうな表情で、
「そうなんですか?」
私が
難しい表情をした
画面を見ながら言った。
「体が大きくなっても、
普通の人間でもキツイ運動をすれば・・
血流を流す心臓に来るぞ。」
心配からか、
食い入るように画面を見ながら、
「健康どころか、
下手すれば死んじまう。
だからこういうのは、
ゆっくり時間かけてすればいいんだよ。
健康の為にする事で、
体壊しちゃ意味無いもんな。」
「確かにそうですね。」
お茶を飲みながら私が
今度は2人が不思議そうな顔で
テレビを見る。
「あれ?
でもこのテレビの出演者・・
「本当だな。
・・健康を
どうして不健康な奴が出てんだろ?」
頭に
私は静かに世の中の
「細い事が正義らしいです。」
へぇ~。
2人は不思議そうに
テレビ画面を見続ける。
「何を
そこに通りがかった
私達に声をかけてきた。
「ダイエット番組です。」
「ダイエット?」
テレビ画面をチラッと見て、
彼は盛大に顔を
「・・体を作り変えるだけの
番組なんか
「面白くないですよ。
・・人の心の変化を、
楽しんでいる人もいるでしょうけど。」
私が言うと、
彼は不思議そうな顔をした。
「そんな物、
テレビでやる必要などないだろう。
ここに映っている者達の、
心根が真実このままならば・・
知り合いが少ないという事が
「なるほど。」
私が納得していると、
映像を見た出演者が何かを言ったらしく、
「・・この出演者は、
どうしてこんなに上からの目線で
物を言うんだ。
「・・
人間が嫌いなんですか?」
私が
「外見は関係無い。
俺は
太かろうが細かろうが、
若者だろうが老人だろうが。
そこに区別は
一皮
死んでしまえば、ただの
「・・そうですか。」
静かになった空間から、
しかし、
リビングから出る前に小さく何かを呟く。
「?」
私には全然聞き取れなかったが、
2人には聞き取れた事が
「なんて言ってたんですか?」
そう
2人はまだ笑いながら言う。
「『奴らは、命を大事にしないからな』
だってよ!」
「照れるなら言わなきゃいいのにな!」
私も静かに笑った。
その後も2人は笑い続けていたが、
通りがかった
自分達が笑っている理由を説明しようとした瞬間
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