武装高校
@maaronpo
第1話 設立前夜
我が国には即応性、秘匿性の高い部隊は存在しない、というのがこれまでの常識であった。
先進国にあるまじき悲しき実状であったがそれもすぐに終止符が打たれる。
国際情勢を鑑みるに、警察や自衛隊だけでは対応できない事案があまりにも多すぎる。
そして今日、総理執務室にて我が国の小さな革命を進める最後の手続きが執り行われている。
矢坂 浩史【内閣府特命担当大臣(治安維持政策担当)】
矢坂「この度設立する運びとなった組織、正式名称は内閣府直轄治安維持実働部隊の運用及び訓練、教育等を主眼とした学校法人。…長いですね、今後は武装高校と呼称します。省庁間の隔たりを超え多くの方々にご助力頂き、誠に感謝致します。」
「まあまあ、堅苦しい挨拶はいい。とにかくこれで我が国も国際社会に並び立てる。しかし、武装高校とは、君らしからぬ命名だな。」柔和な表情で口を開いたのはこの国の長、加部慎三【内閣総理大臣】
「仰る通りです総理。関係各所でそのように呼称されていたので浸透しやすいと判断しただけですので、命名したのは尽力してくれた彼等です。」
「相も変わらず堅苦しい男だ。とにかく」言いつつ判を押す。「これでひとまずこの件は片がついた。今後様々な問題が起きるだろうが、理事会とも上手くやってくれ、君なら大丈夫だろう。」
武装高校の設立された瞬間であった。
武装高校 @maaronpo
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。武装高校の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます