7 入梅
帰ってゆく 帰ってゆく
誰もかも やがて幼子へと 帰ってゆく
薄れてゆく 薄れてゆく
時がやってきて ようやく気づく
味気のない日常の中 流れ落ちるような毎日を
ただ淡々と消費して 積み上がる溜め息の夜
思い出すのは 楽しくもつまらなくもない
ありふれた 平凡で 静かな日々
その一日一日が 何物にも代えがたい
奇跡の一瞬だったと知るために
こんなはずじゃなかったと
嘆かずにいられるように
神さま 私は あとどれくらい
後ろ姿を見送れば いいのでしょう
湿った南風が 季節通りの雨を連れてきて
冷え切った街の中 響くのは雨音だけ
終わらない物語は無いのだと
忘れていたわけでは 無いはずなのに
無限軌道のような日々の中
忘れていたわけでは 無いはずなのに
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます