第15話 ムカデのおやこ
あるおうちに、ムカデのおやこがすんでいました。
ムカデのおとうさんは、毎日あさはやくに出かけて、おひさまがしずむとムカデの子どものところにもどってきます。
ムカデのおとうさんは、かえってくるといつもムカデの子どもをだきあげて、たかいたかいをするのです。
ムカデの子どもは、それが大好きで、いつもおとうさんの帰りを楽しみにまっているのでした。
ある日、いつものように出かけていたムカデのおとうさんに、急に重たいものが乗ってきました。人間の足です。
ムカデのおとうさんはびっくりして、そいつにえいやと針をさしました。
するとその人間はひるんで足をあげ、ムカデのおとうさんはするりとぬけだすことができました。
いっしょうけんめい逃げて、ムカデのおとうさんはものかげにかくれました。
「ああ、よかった。」ムカデのおとうさんはそこでひとやすみしました。
その時、急にムカデのお父さんに冷たいものがかかりました。
人間のおとうさんが、ムカデのおとうさんに殺虫剤をかけたのです。
ムカデのおとうさんは、ムカデの子どもにたかいたかいをする夢をみながら死にました。
夜になるとあたたかかった風はだんだん冷たい風にかわっていきます。秋のおとずれです。
ムカデの子どもは、真っ暗になった外をみながら、ムカデのおとうさんの帰りをずっと待っているのでした。
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いったいよ!!ホッチキスふんだかと思ったわ!!
日曜でよかった。危うく「ムカデに刺されたので遅れます」なんてメールを会社に送らないといけないはめになるとこだった。
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