ほのぼのな毎日

@rindou3214

第1話

山に囲まれた、福岡のある場所。

ここには、コンビニをなければ、スーパーもない。信号もない。

そんな田舎に、花束 明菜は引っ越してきた。


「ここが、私の住む場所……。何にもない……」


周りを見渡しても、見えるのは山ばかり。

東京育ちの明菜にとって初めての光景だった。


「とりあえずその辺を見てこようかな?」


引っ越し作業を終えすることのなくなったので、明菜は探検してみることにした。

本当に何にもないや。

コンビニすらない。 あるのは木造の家と田んぼだけ。

そもそも同年代の子供なんて住んでるの?

不安になってきた。

明日から学校だ。

学校はここからバスで7亭先にある。

話によると、通ってる子たちもこの辺に住んでるようだが、一向に子供なんて住んでる雰囲気がない。


「今日はもう帰ろ。夜遅くなって帰れなくなっても嫌だし」


結局、明菜は誰にも会うことなく学校に行くことになった。



一夜が明け、遂に明菜の初投稿の日になった。


「お母さんー行ってきまーす」

「はーい。行ってらっしゃい」


明菜は、バス停までの道のりを覚えようと周りをキョロキョロしながら歩いていた。


バス停までの道はお母さんが教えてくれたので、なんとかついた。


やっぱり誰もいない。本当に私しか子供いないんじゃないの?


そんな事を考えていると、明菜も通った道から2人女の子が歩いてきた。

2人とも制服だ。

その内の1人、綺麗な黒髪で、肩までのショートヘアの子が話しかけてきた。

「あれ?初めてみる顔だ。もしかして転入生?」

「はい、昨日引っ越してきたばかりで……」

「そうなんだ!ウチは真壁 冬美!中2だよ!よろしく!」

もう一人いた茶色のロングヘアの子も自己紹介をしてきた。

「私は、冬美の姉の千秋。中3だよ。よろしくね」

よかった。2人とも優しい。でも明菜には気になることが……

「私は、花束 明菜です。小6です。でもお二人とも中学生ですよね?私、小学生ですし、学校の場所も違うからあんまり関わらないのでは?」

明菜は小学生。しかし冬美達は中学生なのだ。

「あー。なるほど、明菜は知らないんだ。私達は全学年おんなじ教室だよ。全校生徒は明菜が入って4人だけ」

「あと1人はウチらの学校の最年少の優花。

優花は小2だけどウチらと教室おんなじだよ」

「そうなんですか!?じゃ授業とかは?」

「基本自習だね」

「まぁ、詳しいことは学校で話すよ!あっ!優花だ!優花〜」

バス停の向こうから、ポニーテールの小さな子が歩いてきた。

「冬美。うるさいです。あれ?そちらの方は?」

「彼女は転入生の明菜。昨日こっちにきたって」

千秋が紹介してくれた。

「よろしくお願いします。私は斎藤 優花。小2です」

「よし!全員揃ったね!これがウチらの学校全校生徒だよ!」


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