ハラキリ南半球（抜粋）

１０月１日

　先日勝手に机の引き出しに入れたゲバコンドルのせいで同僚の古賀くんと不仲になっています。

「おまえ勝手に俺の机に変なカード入れんなよ！　びっくりしたわもう」

「俺じゃない俺じゃない」

「嘘つけこのヅラが！　おでこの血管めっちゃ浮いてるだろ」

「ヅラじゃない！」

「もういいよ、お前なんかもう友達じゃねえ！　この嘘つきが！」（走っていく）

「あっ、古賀くん！　待って！」

　ぽろり。

「あっ、なんか落としていったぞ……なんだろこの紙」

　俺と加納。～君といた冬～

　もうすぐ半年になるね

　君と出会って

　初めて会った時

　君は僕の右斜め前

　僕は君の右斜め前に座っていたね

　今は

　君は僕の左隣り

　僕は君の右隣り

　まるで

　月と地球

　月は地球の青さに憧れ

　地球は月の美しさに憧れる

　時々お互いが影になったりするけど

　それでも同じ距離感を保って

　ずっと一緒にいるんだ

　今までも

　そして

　これからも――

　そう、僕らは同じ宇宙の星

　期待の星さ

「古賀くんごめんよ……俺はキミを――」（紙を握り締めながら）

　深夜２５時ごろの変なテンションになったときの寸劇でした（仕事が終わりません）