ネオン。

茶時

しがない楽しみの行方

田舎だからって何も楽しみがないわけじゃない。


学生時代から使い古している錆びだらけの自転車で、知らない小道を通ってみれば、今までには気付かなかった自分の町の魅力を再発見することもある。


まるでミニチュアの迷路で実験台にされたラットみたいにあっちに行っては行き止まり。戻ってみたもののもとの道に戻れず迷ってしまったり。


その散歩には季節や時間帯も重要で、様々な自然の移り変わりを肌で感じることが出来る。これは田舎だからこその特権だ。


この日課、なにか珍しいものを見つけて寄り道することが実は一番の醍醐味で、どこにもゴールがあるわけじゃなかった。


でもあの日の寄り道が僕の人生を狂わせるとは全く予想していなかった、はずだった。。。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ネオン。 茶時 @cirklez

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る