第1章 夢

複数の黒い影が一人の少女を囲んでいた。


雑音と笑い声が部屋を包む。


黒い影が告げる。


「お前、いつまで〇〇〇〇〇?」


雑音のせいで語尾がうまく聞こえない。


私はそれを聞こうと目を瞑り、耳を澄ます。


すると突然、雑音が消え、耳を塞ぐような風の音へと変わる。


目を開くとそこは屋上。


轟々と吹く風が着ているワンピースを揺らす。


それらはどこへ行ったのかとまだ明かりになれない目で周囲を見渡すと少女はいた。


屋上の端に立ち、空を見上げていた。


風の音が突然止む。


「なんであなたは私を〇〇〇〇〇〇〇〇?」


か細い声が聞こえた後、少女の姿は消えた。


「まっっ」


思わず駆け寄ろうとすると、周りが黒に包まれた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る