ワスレナグサ

何年も触れていなかった本棚を

思い切って整理する

昔、夢中で読んでいた

なつかしいストーリーをそっと撫で

段ボールの中に眠らせる


そんな中に紛れ込む

君からの手紙のような詩集の本

最後のページをめくってみれば

懐かしい文字で書かれたメッセージ


忘れてしまっていたけれど

君は僕を好きだったよね

こんなにも、こんなにも、

好きでいてくれたんだのに

忘れてしまっていちゃって

ゴメンね


もう会えることもなくなった

懐かしい君の笑顔を思い出す


あの頃の君に、ありがとう

こんな僕を好きでいてくれた君に、

今の僕が、救われた




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る