第3話 夏休みと水遊び。②

「次でラスト、あれよ!ダブルボートスライダー!」

ここのプールには沢山のウォータースライダーがあって、それを片っ端から乗っているレイラと俺。次で最後のスライダーか…。どうやら名前の通り二人乗りらしい。

「ユースケ!このボート8の形してるわ!」

まだ続いてたのかそのくだり。とりあえずボートに乗った。

「こうして見ると8って2つにしたら0って感じじゃないかしら?形的に」

「まさか4以外の答えがあるとはっ…!」

「あははっ、まあまず何で2つにしたがるのかが意味わかんないけどねっ!気にしなくていいのよ!」

「…そう、だな」

なぜか最後の言葉だけ声色が優しかった気がした。気にしなくていい、とは俺を気遣ってくれたのだろうか。

「あ、もうすぐゴールね!ひゃっほーい!」

…そうだな、俺もお嬢様を見習うとしよう。今はひたすらに楽しむ時間なのだ!スライダー制覇したし、もうすぐお昼だし屋台で買って何か食べ…って、そうだもうすぐゴールだっ――!?

「ごごばあああぼぼぼ!?!?」

「あはははははっ!!ユースケ、カッコ悪ーい!」

「ごぼばふっ…うっさい!ほら、もうそろそろ昼飯食べようぜ!お腹空いたー」

「そうね!早く食べてエネルギーチャージしなきゃ!何がいいかしらね…」

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