暑い日

 紫外線のシャワーが降り注いで

 あの人は日傘を差している

 しっかり塗った日焼け止めから

 薄い手袋が眩しい


 こんなに暑くてもちゃんと風は吹いていて

 さわさわと揺れる草木に風鈴のうた

 薄着の子供たち 自転車で駆けていく


 セミたちのうたのシャワーが降り注ぐ

 またやってきたこんな季節

 大人たちは日陰でぐったりしてる

 水を飲むだけ汗に変わっていく


 大きな大きな入道雲を見ていると

 心まで大きく大きくなっていくようで

 大きな大きな海を見ていると

 どれだけ吸っても無くならない世界の広さを感じるようで


 この丘から見る海の景色は最高だから

 いつだってヒマさえあればここに来ていた

 けれどもやっぱりこの季節のこの景色こそが

 一番僕の心を振るわせてくれる


 ゆっくりとうつろいでいく

 全てが予定通りで

 影だけが律儀に歩いていく

 そうして一日が過ぎていく


 遠くで音が響いているのが分かる

 ここからじゃ光は隠れて見えないけれど

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