ルルーが語るストーリー

負け犬アベンジャー

第一章 悪魔とお姫様のお話

プロローグとしての物語


 昔々、とある国にとても美しいお姫様が住んでいました。


 お姫様の美しさは父である王様の自慢でした。

 

 それもあってか、王様はお姫様を深く愛していました。


 しかしある日、お姫様は悪い魔法使いに拐われてしまいました。そして森の奥に建つ高い塔に閉じ込められてしまいました。


 王様はすぐに兵隊を助けに向かわせます。ですが、悪い魔法使いはとても強い悪魔を呼び出して、兵隊たちを返り討ちにしてしまいました。


 困った王様はお姫様を助け出すためにおふれを出します。


 「姫を助け出したものにはどんな褒美もくれてやろう」


 それを聞いた騎士や勇者、ならず者までもがお姫様を助けだそうと、塔に向かいました。


 ですが悪魔は強く、誰一人としてお姫様を助け出すことはできませんでした。


 王様はほとほと困り果てて、そして悲しみに涙していました。


 しかし、です。そんなある日突然、お姫様がお城に帰ってきました。


 予想外の帰還に王様や皆は喜びました。


 しかし、その喜びはすぐに消えました。


 悪い魔法使いを倒し、塔からお姫様を助けたのはなんと、悪い魔法使いが呼び出した悪魔だったのです。


 その悪魔は言いました。


 「助け出した褒美に、この姫をもらいうけたい」

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