第4話クランズに着いた

「のわぁー‼」


ただいま私はヘイロージャンプの真っ最中である。原因はあの残念美人の神様である。

転送ポイントが何故宇宙空間の大気圏からなのか。


あーやっと雲抜けた。

まだ落ちるんだけどなwww

やってらんねぇwww


あっヤベ地面にぶつかるwww


どがぁーん‼

落下ポイントの周囲50メートルがクレーターと化しましたwww


「痛くないってどういうことやねんwww」


(はろはろーあなたのそばにいつでも居る神様だよー☆)


「うっざ‼スゲーうぜぇwww何の用だこのやろうwww」


(えっとね、貴方にあげた能力の説明をしようかなって思って…もしかして迷惑だったかな…)


「迷惑じゃないから大丈夫だっての」


(えへへ良かった♪じゃ説明するね)

~神様説明中~


端的に言うと、身体能力、魔力に関しては、世界最強。クランズに関する知識は常識の範囲。属性は基礎、派生、特殊を全て。オマケで生命体以外の創造能力。らしい。


チートじゃねーか‼

困らないけど考えながら使わないとな。


「そっかありがとな。」


(いえいえ、では楽しんで下さいね。)


「さて、考える前に今の容姿を見てみるか。出てこい姿見‼」ぼん‼


「スゲーマジで出てきたよwwwんでもって変わんねぇのなwww別にいいけどwww」


さて、本格的にどうするか考えないとな。


「ん~学生服じゃあれだから、着替えよう‼」


思い立ったが吉日。学生服からジーパンにTシャツ、ジャケットというシンプルな服装にチェンジ。

やっぱりこうじゃないとね。

移動は…馬か。当たり前だが。


「仕方ない歩くか。」

王都へ歩を進める広朗。途中盗賊に襲われている馬車を見つける。


「ヘッヘッへ…金目の物と女は置いていきな」


「誰か‼誰か助けて下さい‼」


「ケケケッ、こんな田舎の山道誰も来ねぇよ。」


「そういう事。大人しく諦めな‼」


「誰か‼助けて下さい‼」


「おいおい冗談だろ?こういうのは恭典の仕事だろうに」


「誰だテメェ‼」


「俺?俺はな、通りすがりの…」


「ライダーだ」ヘンシン‼


「アマゾン」シュイィィィン


爆炎と共に現れた紅のボディ。みんな大好き仮面ライダーアマゾンズ(α)である。


「な、なんだありゃあ?!」


「あ、アニキ‼」


「狼狽えるな‼相手は一人なんだ‼」


「御託はいい、来るのか?来ないのか?」


「テメェ!」

叫びと同時に広朗に飛びかかる盗賊。


「バカが」

腕を振るう。ただそれだけだった。その動作だけで盗賊の首と体がお別れした。


「ヒッ‼アニキィ‼アイツバケモンだ‼」


「逃げるぞ‼このままいたらやられちまう‼」


逃げ出す盗賊。それはそうだ、圧倒的な力の前では数が居ようと関係ない。


「逃がすかよ」


そう言い放った瞬間、広朗の姿は見えなくなる。広朗の目標は逃げた盗賊である。

基本的に中立を守るが、クズには容赦しないのがこの安西広朗である。


「じゃあな」


瞬間、盗賊達の首が飛ぶ。

馬車を襲っていた盗賊の一味は瞬く間に壊滅した。

変身を溶く広朗。そして馬車に近づく。


「近寄るな化け物め‼」


「おいおい随分なご挨拶だなぁオイ」


「黙れ‼姫様には近づけさせんぞ‼」


「言ってる割には震えてんぞwww」


「黙れ黙れ黙れ‼」


「滑稽だな、弱い犬ほどよく吠える。自分の弱い所を隠すためにな」


「貴様ァ‼」


「お止めなさい‼」


「姫様?!」


「ほう?」


馬車から一人の女性が降りてくる。なんだよファンタジーの世界は美男美女だらけか‼

くそう今頃恭典のヤツなんてハーレムを形成しているにちがいないorz


「あの?どうなさいました?」


「お気になさらずに」orz


落ち込んでいる余裕なんてない。とりあえず立とうそうしよう。


「あの?大丈夫でしょうか?」


「うん、大丈夫大丈夫www」


「貴様ァ、姫様に向かって無礼な態度を‼」


「お止めなさい、恩人に対する敬意がありませんよ、セイナ」


「しかし姫様?!」


「お止めなさいと言っているのですよ?」


「わ、わかりました。」チャキッ


「ふぅ、漸く話が出来るな。」


「フフッ、では馬車の方へ」


「いいのか?得体の知れないヤツを近づけて」


「貴方は十分信用に値します。それではダメですか?」


「そうか」


「はい。では行きますよ、セイナ。」


「はっ‼」


「貴方もですよ?」


「はいよー」


~馬車の中~


「なるほど、ではヒロ様は王都を目指して歩いていたと。」


「ここから王都まで歩くとなると夜中になってしまうぞ。」


「まぁどうにかなるかなーって思ってたから」


馬車の中で互いの自己紹介を済まし。雑談タイムである。


ちなみに姫様の名前はクロエ・B・ライトブリンガーというらしい。


ガードの方がセイナ・アルスマグナというらしい。


ちなみに俺は日本名じゃ違和感があると思い、ヒロ・シーアンと名乗っている。


「その…先程はすまなかった。姫様を助けてもらったにも関わらず化け物と罵ってしまった。」


「別にいいっすよ。慣れてるんで。」


「だが‼」


「そこまでにしましょうや。クロエさんもいい顔しないからさ。」


「…そう、だな」

沈黙が流れる


「姫様ー見えて来ましたよー」


「まぁ本当ですわ‼」


「とりあえず無事到着っと」


「うむ。ヒロ殿もありがとう。無事に姫様をお連れする事が出来た。」


「困った時はお互い様だろうに」


「フフッ、そうだな。でもありがとう。」


「私からもお礼をしたいのですが…」


「謝礼が欲しいわけじゃないし、王都に連れてきてもらっただけで感謝だよ。」


「そう、ですか…」

今ここで城に行ったら絶対アイツらと会うからな‼絶対好意を受けるわけにはいかんのだ‼


「じゃそういう事で。」


「また、会えますよね?」


「それはわからないな。」


「私、待ってますから」


「ノシ」


馬車を後にする。必要以上に関わらない方が身の為だ。

さて、宿をさがさないとな。


~王都・ブリガンディ~


さすがに王都だけあってにぎやかだ。それに勇者の話で持ちきりだ。まぁ勇者はアイツなんだろうが。そんなことより宿とギルドだな。


「すんません、この辺にギルドってあります?」


「アンタの真後ろだよ」


「まじか」クルッ


確かにそれっぽい建物だ。完全な見落としである。


「ありがとうお姉さん。」


「こんなオバチャン誂うんじゃないよ」


「すんません」


「まぁいいけどね」


「うん、ありがとう。またくるね。」


「あいよありがとうね」


さて、ギルドに行きますか。

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