第十三 エルフ 戦争をとめる。
まぁ瞬間移動と言っても、風の魔法を使っての移動なので、三分ぐらい時間はかかる。移動の間テスラはクマ族の森の前で、エルフとクマ族と人族が戦争しているのが見えた。
どうせまた人間たちが、エルフの土地を狙っているんだろうと予想がついた。
異端である黒髪のエルフであるテスラも、あの古いエルフたちに散々迫害されてきた。正直、エルフの里がどうなろうが、知ったことじゃないが、邪魔だ。
テスラは魔力を発動し、言葉に呪力を送る。
「夜の精霊、力を貸せ。あいつら邪魔だ」
「「御意」」
闇の中から男の声がする。
辺り一面に影がひろがり、人間やクマ族を引き摺りこんでいく。そしてあとに残されたのは、眠っている人々。
テスラは念のため風の魔法で、睡眠薬草の粉を周囲に撒き散らしておいた。次々戦場で人間やエルフが倒れている。
「き、きさま」
エルフの男がこちらを睨んでいる。ふとどこかで見た顔だなと、思う。でもテスラは思い出せない。エルフの男は意識も朦朧としていることだし、エルフの男の頭をはりせんで叩いておいた。気絶したのを確認してから、とっととテスラはベルの元へいくことにした。念のために黒かから金髪にしておいたので、大丈夫だろう。
エルフとクマ族の連合軍と、隣国人間の国エサラの戦いのなか、突然エルフ軍人間軍クマ族軍、全員が眠りについた。これは神の怒りなのかと、その後和平条約が進む。
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