わけわからない話
「今日は寒いですね」
「寒いにゃあ」
「『季節』という言葉をご存知ですか」
「知らないにゃあ」
「この言葉の説明は少し難しいのですが」
「なら、どうでもいいにゃあ」
「目には見えないもの、と言えましょうか」
「どうでもいいにゃあ」
「目に見えるものもあったのですが」
「どっちなんだにゃあ」
「人間が図らずとも作り出した言葉なのです」
「わけわからないにゃあ」
「ワタクシにも、わかるようでわからないことです」
「ふみゃ?」
「ただ近頃、何かを感じませんか」
「?」
「風の流れを、感じませんか」
「ポエマーのようだにゃ」
「そうです。ワタクシは、ポエマーです」
「?」
「冗談はさておき。イヌくん」
「はいにゃ」
「我々が誕生してから、いったい幾つの年月が流れたのか」
「知らないにゃ」
「数日かもしれない。数十年かもしれない。数億年かもしれない」
「ふみゃあ」
「再生の予感が、しますよ」
「あの、本当に、わからないにゃ」
「うフフフフ」
「マッドサイエンティストのようだにゃ」
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