第7話

さてどうしたものか。

過去を変えるとは言ったものの具体的に何をどうしたらいいのか分からんな。


とりあえず唯と付き合えるようにしたい。

ってなるとまずは転校生、相川との間を…しかし言葉にするとまだ何もしていないのに罪悪感があるな。


間を切り裂くとまではいかないが、俺も恋のリングには上がろう。

11年前の俺が避けて通ってきた道だ。


産まれた頃から何年も一緒にいた唯が誰かのものになるところを見てきた過去を変えてやる。


とりあえず今日、過去の俺がした選択とは違う選択をしよう。


「淳一早くしないと学校遅れるわよ」

「おう、準備するよ。待ってろ」

「!?今日はずいぶん目覚めがいいわね。いつもなら二度寝キメてるとこじゃない。」


唯が少しびっくりしたように言う。


「ふっ、昨日の俺とは違うんだよ。今日の俺を昨日の俺と同じだと思うなよ!」

「・・・・・何言ってんのよ淳一。さっさとご飯食べて準備するわよ。」


唯はそう言うとリビングに向かった。

あっけなく流されたな・・・

だが事実昨日の俺・・・いや前回の俺とは違う。


リビングに向かい、食事処に座ると唯が朝食を持ってきてくれた。

案の定、あのくそマズイ料理ではあるが・・・

約15回目あたりのループで「あれ?これ美味いんじゃね?」って思い始めたのだ。

とは言っても食べることには躊躇し、毎回唯に無理やり口に入れられるのだが。


「今日は私が朝ごはん作ってあげたんだからありがたく残さず食べなさいよね」

「おう、ありがとな。いただきまーす。」

「やっぱり今日はなんていうかいつもと違うわね淳一。」

「ん?そうか?美味いよこれ」

「・・・ふ、ふぅーん・・・」


料理が褒められたのがうれしかったのか、唯は恥ずかしそうに頬を赤くし俯く。

可愛すぎる・・・

今のポイント高いよな?

ギャルゲーでいうと好感度上がったろ今の。


「そ、そんなことより!ほら早く食べて学校行くわよ!今日は転校生が来るんだから」

「ああ・・そうだな。」

「私は外で待ってるから早く準備してきなさいよね。」

「ああ、分かった。」


とりあえずは唯の好感度を上げた気がする。

だがしかし、本番はここからだ。

相川を倒さなければ・・・・

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