第36話 ウリッツァと占い師、『彼』とエカテリーナ
ストノスト兄弟の誕生日を祝ってから一週間ほど経ったある日、ウリッツァ班はコルドー長官から呼び出しを受けた。
そこで、春の初節末の報告会前に先代聖女マナの遺体がある場所を占ってくれた者の場所を説明された。
その後、公平かつ平等なじゃんけんの結果、ウリッツァがそこへお礼を持って行くついでにヴィーシニャの場所を聞くことになった。
人が賑わう通りで
『失せ物探し・人探し・悩み相談承ります
占いの館はこちら』という横書きの文章と、上り階段の線と矢印が書かれた看板を見つけ、ウリッツァはその階段を上っていく。
ウリッツァがドアを開けるや否や、やや高齢の女性の声でいらっしゃいという声がかかる。
占い師の顔上半分は
「多忙な上官等に代わってお礼のお菓子を持ってきました」
そのウリッツァの言葉に、占い師はありがとうとこちらへ来て座るように言う。
「上官からは確か……金色のお菓子って聞いたんですけど……おいしいんですか? それ」
占い師は、お菓子の箱の蓋をウリッツァの前に立ててその中身を確認して、「ああ、おいしいよ」と言って中身をいくつか出した後、用はそれだけじゃないだろうと箱の蓋を戻してウリッツァの方を向いて尋ねる。
「あ、はい。その、本物の新聖女ヴィーシニャの行方を知りたいんです」
「本物の……、今そばにいるのは偽物みたいな言い方だね」
「偽物、だけならまだよかったんですけど……その偽物が壊れたというか崩壊したというかもあって、本物のヴィーシニャの行方を占ってもらおうかと」
ウリッツァの言葉に、あいわかったと言った後、占い師は水晶玉に両手をかざす。
「……ふむ。明日になればその人に会える、幸運の鍵は鳩、頭上と足元と張りきりすぎに注意……だね」
「あ、明日!? どこで会えるか分かりますか?!」
「それは明日になればわかるさ。はい、金色のお菓子」
「え、もらっていいんですか? むしろオレが出すべきじゃ」
「いや、いいんだよ。もうもらったからね」
その直後、ドアを三回ノックする音がする。
「次の客も来たからね。幸運を祈っているよ」
ウリッツァは占い師に礼を述べてドアを開けると、誰もいなかったので後ろを振り返ると小柄な客が占い師の前に座って話そうとしていたのを確認して帰った。
その日の夜、今日の彼の相手は、彼が今まで生きてきた中で最も愛した女性にして彼の祖母、エカテリーナである。
諸君、今まで彼の祖母と聞いてどんな女性を思い浮かべてきた?
祖母ということから、白髪の柔和な老婆とか連想していたのだろうが、その想像を今から破壊してやろう。
彼の祖母、エカテリーナ・パソビエ。
彼女はピンクのロリータ服がよく似合う、前髪をぱっつんにした金髪ツインテールでエメラルドのような瞳を持つ享年九十五の絶世の美女、否、美少女である。
彼が眠るときによく抱いていた人形があるだろう。あれがエカテリーナである。
決して彼がエカテリーナのことを自分好みに超解釈してあの姿なのではない。あの姿がエカテリーナの生前にして本来の姿である。
彼がエカテリーナを愛していたように、エカテリーナも彼を愛していた。
愛し合うあまり祖母と孫として越えてはいけない一線を越えてしまったほどである。
いつものようにエカテリーナ人形の鼻にキスした後、はやる心を抑えてエカテリーナの許可をもらい、その服を丁寧に脱がせる彼。
脱がせながら、髪の一束一束、
舐めた時のエカテリーナの声に激しく欲情した彼は、脇に
彼がエカテリーナの脇を唾液で濡らす中、あんっ……とエカテリーナは鳴く。
その声に先走りを垂らす彼の半身。ついに、その半身と唾液が絡み合う。
たかが脇、されど脇。エカテリーナの脇は、ある意味膣内である。
擦れば吸い付き、突けば声がはねる。射精後、精液が流れていく様もたまらない。
その後、彼はエカテリーナの脇だけでは飽き足らず、胸の谷間やムチムチの内もも、胸と同等に豊満な尻の谷間からエカテリーナのあちこちに射精する。
エカテリーナの背中に精液をかけた時の姿勢のまま、彼はいつものようにエカテリーナの膣内を潤してエカテリーナに挿入する。
いつにも増してエカテリーナやコンドームの中に射精する彼。
どれ程かと言うと、姿勢を変え、穴を変え、コンドームを替え、残り十二個あったコンドームを使いきる程である。
エカテリーナと繋がってるときが一番幸せ……。そう言って彼はエカテリーナやシーツに付いた精液処理もそこそこに、そのまま眠った。
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