声の先に

おもち(*´ω`*)

プロローグ

 彼が始まったのはある雨の日でした。お母さんが突然破水し近くの病院に運ばれました。その病院で生まれたのが彼でした。彼は0歳から大事なく、すくすくと育ちました。彼がすくすくと育っていく中で出会ったのが「アニメ」でした。彼はアニメが大好きになっていきました。次第に大好きな「アニメ」が「夢」に変わりました。きっかけは1本のアニメでした。彼はそのファンタジー溢れる世界とかっこいい主人公にとても心を惹かれ、そして彼はアニメがもっと大好きになりました。彼はもっとその世界を知りたい、と「アニメ」というものを調べました。

 そこで出会ったのが…声優でした。



彼は声優になるべく学校に通おうと決意しました。そこは地元から少し離れた所にある専門学校でした。そこで声優の基礎を学ぼうと決めたのです。入学してから彼は1日も欠かさず朝練に参加しました。それは自分のためでもあると同時に、無理して入学させてくれた母に誓ったことでもありました。別に声優に直接関係のある事を学べる訳ではありません。むしろほとんど関係ない事ばかり。でも彼は休まず、参加し続けました。関係なくても必ず自分の力になっている、絶対役に立つ、そう信じて。


しかし…そんなことはありませんでした。


彼は、彼が目指している人に追いつく事はなかったのです。どれだけ頑張っても覆らない現実が現前としてそこにはありました。

今まで費やしてきた時間が、やってきた数々の実になるかもしれなかった全てが無駄だと気づいた時、彼の心は絶望で埋め尽くされました。それは言葉も出ない…涙も流れない程に。


そして彼は…自分の声を閉ざしました。

別に身体的に病気で出なくなったわけではありません。ただ今までやってきた事を否定するように自分の意思で声を閉ざし、ひと言も喋らなくなってしまいました。



そんな彼の前にあらわれた一人の少女。




この出会いから

物語は始まってゆくのでした—




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声の先に おもち(*´ω`*) @sakayoshi13

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